日本の農業は、熟練した農家の技術や知識、様々な地域・土壌・気候に合わせた環境や作物を生み出す先人たちの工夫と研究により、世界に誇る高品質な作物を生み出し、国内はもちろん、海外でも高い評価を得ています。

四季の移り変わりが美しい日本の自然の中で育まれた農作物は、地域ごと、農家ごとの特徴を持ち、栄養価も高い商品として、世界的な価値やブランドも向上し続けています。

一方で、農業従事者の高齢化とそれにともなう農業人口の減少が進んでおり、個々人の経験によって培われてきた農業技術の継承の難しさ、単位農家あたりの所得の低下といった、数多くの課題にも直面しています。

こうした課題を解決するために、国を挙げて進められているのが、あらゆる情報をデジタル化し、人工知能による分析を繰り返しながら、コスト削減や利益向上を目指す「スマート農業」という取り組みです。

農村地域の通信インフラの整備や農業機械の自動化をはじめ、ドローン、スマートグラス、センサーといったデバイスの活用、クラウドサービスを用いたビッグデータの収集とAI（人工知能）による分析、IoT（モノのインターネット）を活用したコスト削減なども進んでいます。スマート農業はまさに始まったばかり。これから加速していくことでしょう。

「SMART AGRI」では、これらのスマート農業に関する話題を中心に、いま日本の農業関係者、農家が必要としている情報をわかりやすくお伝えしていきます。

農家一人ひとりが自立して安定した生活を送れるような生産・管理・販売体制を含めた「農業経営」の実例やノウハウ、若者や定年を迎えた方々の「就農」に役立つ情報や実際に就農した方々の体験談、そして、農業分野をとりまく様々な法律や自治体による支援などの「農政・行政」の情報などを、日々更新していきます。