日本化薬、農業関係者に「ハダニ・コナジラミ対策と課題」に関する調査を実施

収穫直前にも使える気門封鎖剤「フーモン」などを販売する日本化薬株式会社 アグロ事業部は、農業生産者や普及指導員、JA職員を対象に、「ハダニ・コナジラミ対策と課題」に関する調査を実施した。


全国の農業関係者1,004名に調査


農業現場では、気象条件の変化や害虫の発生状況が年々複雑化している。特に近年は猛暑が続き、従来の対策では十分な対応が難しいといった課題が農業従事者の間で語られるようになった。

日本化薬は、現場の生産者や指導員が現状の防除手段に対してどのような課題を感じ、どのような新しい選択肢を求めているかについて調査するため、1004名の農業関係者に対してアンケートを行った。

はじめに、「近年、猛暑などの気象条件の変化により、ハダニ・コナジラミの防除が以前よりも難しくなっていると感じるか」と聞いたところ、約8割が「とても感じる(36.3%)」「やや感じる(39.8%)」と回答。多くの人が「感じる」と回答したことから、猛暑をはじめとする気象条件の変化が、農業現場における害虫対策を大きく阻害している現状が浮き彫りになった。

次に、「ハダニ・コナジラミについて、防除したいのに今使える農薬がないと困った経験はあるか」と尋ねたところ、約7割が「ある(67.1%)」と回答。適切なタイミングで防除を行いたくても、実行できる手段が手元にないという経験をしている人が多くいることがわかった。


前の質問で「ある」と回答した人に、「今使える農薬がないと困った理由」について尋ねたところ、「収穫直前に使える農薬がなかったから(45.9%)」と回答した人が最も多かった。また、「使用回数制限に達してしまったから(39.2%)」「益虫への影響が心配だったから(38.9%)」という声もあった。

次に、「初期段階での農薬散布をためらったり見送ったりした結果、ハダニ・コナジラミの被害が拡大してしまった経験はあるか」と聞くと約7割が「ある(67.0%)」と回答。これにより初期防除の遅れが、結果的に被害の拡大という実害に直結しているケースが多いことが明らかになった。


「ハダニ・コナジラミ対策として、気門封鎖剤を主にどのように活用(または推奨)しているか」という質問では、「化学農薬の耐性対策として活用・推奨(25.2%)」と回答した人が最も多く、「防除のメインとして活用・推奨(23.4%)」「天敵農薬との併用目的で活用・推奨(18.8%)」という声も挙がった。

次に、前の質問で「気門封鎖剤を活用・推奨していない」と回答した人以外に、「ハダニ・コナジラミが発生し防除する際、最も使用(または推奨)している気門封鎖剤」を聞いたところ、「製品A(24.8%)」と回答した方が最も多く、続いて「製品B(20.3%)」「フーモン(19.6%)」となった。


「使用(または推奨)している気門封鎖剤を選んだ理由」についてのアンケートでは、「成分が安全だから(27.2%)」と回答した人が最も多く、「殺虫効果が高いから(26.0%)」「害虫の薬剤抵抗性を気にせず使えるから(24.4%)」という声もあった。

また「使用(または推奨)している気門封鎖剤を知ったきっかけ」という質問では、「農家仲間の口コミ(30.4%)」と回答した人が最も多く、次に「普及指導員やJA職員からの紹介・指導(26.4%)」「農業系メディア(雑誌・Web記事)(25.0%)」となった。


次に「気門封鎖剤を使用(または推奨)した際、効果以外の面で『使いにくい』『もっとこうだったらいいのに』と感じたこと」の質問では、「希釈倍率が低いため消費量が多くコストがかかる(37.5%)」と回答した人が最も多かった。また、「果実や葉に薬痕が残ってしまう(34.6%)」「ニオイがあるので周囲への影響が気になる(28.7%)」という声も。

最後に、「1,000倍希釈で使用でき、展着剤としても使える気門封鎖剤があれば、利用(または推奨)したいか」と質問したところ、約8割が「非常に利用したい(27.2%)」「やや利用したい(48.3%)」と回答。高希釈で展着剤としても使える多機能な気門封鎖剤に対し、多くの農業関係者が前向きであることもわかった。

今回の調査では、猛暑をはじめとする気象条件の過酷化が、農業現場における害虫防除をいかに困難にしているかが浮き彫りになった。約8割がハダニ・コナジラミの防除の難化を実感しており、使用可能時期や使用回数制限、益虫への影響によって「今使いたいのに使える農薬がない」という壁が、初期防除の遅れと被害の拡大の要因になっていることが判明したという。

また、こうした制約を乗り越える手段として、化学農薬の耐性対策や防除の主軸、天敵農薬との併用目的として気門封鎖剤が広く活用されていることもわかった。

製品選びにおいては、安全性や効果の高さが重視されており、環境や作物への負荷を減らしつつ確実な効果を得たいという現場の声が反映されている。一方で、希釈倍率の低さによるコスト増や、作物への薬痕、ニオイといった課題もあることが明らかになった。


日本化薬株式会社 アグロ事業部
https://www.nipponkayaku.co.jp/agro/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。