電源・機械なしの自動栽培システム「SoBiCオーガニックプランター」新モデルが販売開始

ネイチャーダイン株式会社は、独自の電気も機械も利用しない自動栽培システムSoBiC(ソビック:SolarPneumaticBio-Cycleの略)オーガニックプランターの2020年モデルを4月3日から販売開始した。


SoBiCを導入することで、温暖化や環境破壊のトレードオフとなっている燃料や電力消費に依存せず、個人レベルから簡単に農業生産(食糧確保に寄与)ができ、規模を簡単に拡張できることで業態を問わず農業生産力の拡大と活性に直結し、経済活動の活性と同時に豊かな「持続可能社会の創造」に大きく寄与できるとしている。

「新型オーガニックエンジン」によって「循環機能」が大幅に高効率化

SoBiCは、太陽の日射熱による気圧変化で動く自律・自発型ポンプシステムによって、水を自然のリズムで循環させるND社独自の「オーガニック・エンジン」を搭載する自動栽培システム。2020年モデルも基本原理は同様だが、ポンプ機能のシステム構成において大幅な改良がなされ、水の循環効率が飛躍的に向上し、安定稼働する上に、基幹システム部分がコンパクト化され、使い勝手はさらに向上させた。

2020年モデルのオーガニックエンジンでは、エアチャンバー内部にポンプ機能の一部を内蔵し、加圧機能構成を改変することで、培土のスペースを拡大。システム全体として、設置場所の環境変化(日照・気温・湿度などの自然環境変化)に応じて水の循環がさらに敏感に反応し動作を安定させており、培土の増量も結果として、肥料成分の増量や生物分解(生態系変化)の安定化にも寄与する。栽培においてはさらに良い生育環境の自然醸成が期待できる上に、設置や栽培の自由度(作物の種類や生産量、品質への拘りなど)も増し、簡便性も大幅に向上する。


なお、2019年モデルを利用中のユーザーに対しては、培土カプセル(野菜カプセル)の形態が変わることに伴い、2020年モデルに改修できるアップグレードキットを無償で提供中。アップグレードキットは、ポンプ機能を内蔵させるエアチャンバー用部材など数点をキット化してあり、これを追加するだけで、簡単に2020年モデルのシステム構成になる。


製品情報
SoBiCオーガニックプランター2020年モデル【型番:H-004】
希望小売価格:7,500円(税別)

専用カートリッジバッグ
生育保証と種子付きモデルもご用意しています。
希望小売価格:1,500円~(税別)
※オーガニックプランター本体には、カートリッジバッグは付属しておりません。

農地も、技術も、手間も、資源も最小限の無理のない「自給自足社会」へ

これまで多くの個人ユーザーから意見を集めながら、大手企業を含む様々な業態の企業ユーザーとテスト導入や共同研究開発を進めてきたND社。それら試験実績の中には、通常のプロの露地栽培と比較しても、数倍以上の成長を記録したり、本来相性が悪いとされていた土の方が成長が良かったりなど、これまでの常識を覆す「驚異的な成長現象」も数多く確認できたという。

そのなかで、「自然のリズム(地球の自転による太陽の日射タイミング)」に応じた「水循環」が生態を活性させ、最適化に働く「調整力」が機能し、土や肥料成分の他、微生物や菌のなどが、植物の成長と共に活性化する「最適バランス」が重要であるということを見出した。

SoBiCは、日照があればほとんどの場合、ほったらかしでも非常に良く育つため、一般家庭用のオーガニックプランターには「生育保証」を付与している。大規模導入を目途とした企業に向けては、大規模設置の設計を検討する際に、生産ビジネスとしての重要ポイント(生産量・品質・設置環境・労働力・物流環境・etc.)に応じて、土の配合バランスによる違いを確認しつつ、生産現場においては運用・生産効率性を念頭におき、「最適」と思われる最小構成から開始して、改良しながら規模を拡張していくことを推奨している。設備投資の負担が最小限になるように、既製の塩ビ管や市販のプランター、別目的で作られた器の転用などを活用したパターンも提案している。



SoBiC(ソビック)オーガニックプランター
http://sobic.naturedyne.com/
ネイチャーダイン株式会社
https://www.naturedyne.com/

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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