ヤンマー、「隅刈り」を自動化した新型オートコンバイン3機種を8月1日に発売

ヤンマーアグリ株式会社は、ハンドル操作が複雑な隅刈りを自動化し、最短2周目からオートモードが使用できる新型オートコンバイン3機種を2025年8月1日(金)に発売する。

オートコンバイン「YH6135,A」

オートモードでの作業領域が拡大


従来のモデルでは、オートモードを使用するまでに外周3周を手動で刈取る必要があったが、今回発売されるモデルでは、直進・刈取昇降・旋回・籾排出への移動に加え、新たに「隅刈り」の自動化を実現し、最短2周目(※)からオートモードの使用が可能となった。

隅刈り作業イメージ

最初の1周を手動で走行して刈取ることで、ほ場の外形の登録が完了。その後は、ほ場の条件に応じて「オートモード」「枕地直進モード」「直進モード」の3つの自動モードを組み合わせて自動操舵による作業が可能となる。

「オートモード」では、直進・刈取昇降・隅刈り・旋回・排出への移動といった刈取作業のすべての操作を自動化。作業に不慣れなオペレーターでも、熟練者と同等の精度で作業を行うことが可能に。

「枕地直進モード」は横に長いほ場の場合などに最適なモードで、旋回のみを手動で行い、直進は自動で行う。登録したほ場の外周に合わせて自動直進を行うためオペレーターの負担を軽減できる。

「直進モード」は、設定した基準線に対して平行に自動直進。オートモードが使用できない複雑な形状のほ場でも、直進の自動操舵が可能だ。

オートモードでの作業領域

また、刈取部に残ったわらを高速で脱こく部へ送る「刈取クイック連動」も自動化し、隅刈り時の稈こぼれを防止する。さらに、クローラの高さと刈取部の位置を自動で制御することで、前工程で排出されたわらを回避できる。

なお、従来モデルのオートコンバインに後付けで同機能を追加することも可能だ。

ヤンマーアグリは、今後もスマート農業などのテクノロジーで省力化を目指す農業者のニーズに応えることで、持続可能な農業の発展に貢献していく。

※ほ場の形状や刈取方法によっては、手動作業が複数回必要になる場合やオートモードが利用できない場合がある。

商品概要

「オートコンバインYH6115,A/YH6135,A/YH7135,A」
発売日:2025年8月1日(金)
価格:2282万5000円~2572万9000円(税込)メーカー希望小売価格
「YH6115,A」商品ページ
https://www.yanmar.com/jp/agri/products/harvest/combine/yh6101_yh6115/auto.html
「YH6135,A/YH7135,A」商品ページ
https://www.yanmar.com/jp/agri/products/harvest/combine/yh6135_yh7135/auto.html




ヤンマーアグリ株式会社
https://www.yanmar.com/jp/about/company/yag/

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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