農機用GNSSガイダンスアプリ「AgriBus-NAVI」にソフトバンクの高精度測位サービス導入へ

株式会社農業情報設計社は、農業機械用GNSSガイダンスアプリ「AgriBus-NAVI」に、ソフトバンク株式会社が提供する高精度測位サービス「ichimill(イチミル)」の導入に向け、モニターユーザー向けの試験運用を開始する。


直進性向上と自動操舵の実現に向けた試験運用を実施


農業機械用GNSSガイダンスアプリ「AgriBus-NAVI」は、Android端末内蔵のGPSのみでも利用可能だが、位置補正情報を入力して使用すること(RTK測位)でより高精度な農作業が可能になる。

農業情報設計社ではこれまで、個人基準局の設置を推進し、その補正情報を転送するサービス「AgriBus-Caster」を提供することでRTK測位を実現してきた。しかし、近年では独自基準局を有する事業者による補正情報配信サービスも提供され、個人で基準局を設置しなくても高精度なRTK測位を実現できる低コストなサービスを求める声が増えてきているという。こうした要望から、「ichimill」導入に向けた試験運用が実施されることとなった。

「ichimill」は、ソフトバンクが全国約3300カ所に設置している基準局で受信したGNSS信号を基に、補正情報の生成とRTK測位を実行して誤差数センチメートルの測位を可能にするサービスだ。

今回の試験運用は、「AgriBus-NAVI」や高精度な位置情報を可能にした「AgriBus-GMiniR」のユーザーを対象に、「ichimill」を導入し、農業現場での安定的なサービス提供と社内システムの安定的運用を検証するもの。試験運用の開始は2021年4月中で、詳細についてはブログ等で別途告知していく予定だ。

同社は、「ichimill」の導入および「AgriBus」シリーズの提供を通じて、効率的な農業を目指す生産者を支援していく考えだ。

株式会社農業情報設計社
https://agri-info-design.com/
高精度測位サービス「ichimill(イチミル)」
https://www.softbank.jp/biz/iot/service/ichimill/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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