農業とITの未来を語る「スマートアグリ会議2019」、6月26日にSENQ六本木で開催

一般財団法人こゆ地域づくり推進機構は、農業とITの未来を語るイベントスマートアグリ会議2019」を、6月26日(水)に東京・SENQ六本木で開催する。ロボット技術ICTを活用して超省力・高品質生産を実現するスマート農業社会実装を進めるための取り組みで、高齢化や後継者不足といった課題を抱える農業を、成長産業へと転換する足がかりとする。

6月26日(水)に東京・SENQ六本木で開催する「スマートアグリ会議2019」

第一線で活躍する多様なゲストがITと農業の未来を語る

「スマートアグリ会議2019」では、地域やITの最前線で活躍するゲストが一堂に集結。最新の事例や動向がシェアできる機会となる。参加者にとっては、ソーシャルイノベーションからロボットテクノロジー、シビックテック、行政、地域商社といった多様なジャンルの先進事例が一度に吸収でき、なおかつ意見交換もできるまたとないチャンスだ。

会場は2019年6月にオープンしたばかりのSENQ六本木で、施設テーマは「CHANGE THE THEORY」。多様なビジネス、情報、エンターテイメントが融合する六本木で、既成概念や常識を覆すような革新的なサービスやプロダクトの創出の場となることを目指している。

スマートアグリ会議2019 開催概要
日程 2019年6月26日(水)
時間 19:30~21:30
会場 SENQ六本木
(東京都港区六本木7-15-7 )
交通 東京メトロ日比谷線、都営大江戸線「六本木」駅4b出口から 徒歩1分
申込 https://smart-agri-2019.peatix.com

■タイムスケジュール(予定)
19時:開場
19時30分:開演のご挨拶
19時45分:ゲストトーク&対談
20時30分:質疑応答
21時00分:ゲストとの交流会
21時30分:終了

多様な分野のプロフェッショナルが一堂に集結

【ゲスト】関治之氏(一般社団法人コード・フォー・ジャパン代表 )
1975年生まれ。20歳よりSEとしてシステム開発に従事。2011年3月、東日本大震災発生のわずか4時間後に震災情報収集サイト「sinsai.info」を立ち上げる。被災地での情報ボランティア活動をきっかけに、住民コミュニティとテクノロジーの力で地域課題を解決する「シビックテック」の可能性を感じ、2013年10月に一般社団法人コード・フォー・ジャパンを設立、代表理事を務める。また、位置情報を使ったシステム開発会社、合同会社Georepublic Japan社や、企業向けのハッカソンなどのオープンイノベーションを推進する株式会社HackCampの代表も務める。

【ゲスト】齋藤潤一氏(地域プロデューサー)
1979年大阪府生まれ。米国シリコンバレーのITベンチャーでブランディング・マーケティング責任者として従事。帰国後2011年の東日本大震災を機に、「ソーシャルビジネスで地域課題を解決する」を使命に活動を開始。持続可能な地域づくりの実現を目指して、全国各地の起業家育成に携わる。2017年4月新富町役場が設立した地域商社「こゆ財団」の代表理事に就任。2018年12月国の地方創生の優良事例に選定される。慶應義塾大学非常勤講師

【ゲスト】若林毅氏(富士通株式会社)
1983年 富士通株式会社に入社 金融業界のソリューションビジネス推進に従事.2007年より、全社プラットフォーム戦略企画プロジェクト、クラウド戦略企画などに従事し、2011年よりソーシャルイノベーション分野を担当
主な社外活動
内閣府・総合科学技術・イノベーション会議 「農林水産戦略協議会」
農林水産省 「スマート農業の実現に向けた研究会」
農林水産省 「知の集積と活用の場産学官協議会」
農林水産省 「国立研究開発法人審議会」

【ゲスト】岡本啓二氏(宮崎県新富町役場)
少子高齢化、財政難、全国的に進む地方の課題を背景に、スピード町経営を実践するため、2017年4月に地域商社の設立を提言した。一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(略称:こゆ財団)は、地域の資源を活かした特産品を販売する地域商社で、その利益を農家や起業家の育成などに投資するなど、新事業や教育に再投資される循環をつくっている。2018年4月には、フォーブズ2018年6月号の中で「地域経済圏」の救世主」の一人として紹介された。

【ゲスト】秦裕貴氏(合同会社NextTechnology代表)
高専卒業後、同学の教員と卒業生から成る合同会社NextTechnologyに入社。粉末を焼結する特殊用途3Dプリンタの開発や、家庭用見守りロボットの開発に携わる。2018年から同社の代表に就任。「やってみたいを形にします!」をスローガンに、互いに得意なことを持ち寄り革新的な製品やサービスを「共創」することを心掛けている。

新富町では若手農家がスマーハウス内のデータを見える化し、生産効率向上や省力化に結びつけるなど、スマート農業で成果を出し始めていますています。

背景:スマート農業は「稼げる農業」を生み出すキー

農林水産省の資料(農林業センサス、農業構造動態調査 :農林水産省統計部)によると、国内の農業就業人口は平成22年に260.6万人だったのに対し、平成30年には175.3万人と、8年間で実に85.3万人も減少している。こうした担い手不足に高齢化も合わさり、国内の農業は今後少ない人口で余剰の生まれる農地を活用していく必要がある。

その状況で農業を国際競争力のある成長産業にするために有効なのが、スマート農業だ。「未来投資戦略2018」(平成30年6月15日閣議決定)においても、スマート農業の実現に向けた取組を総合的に推進するという方向性が示されている。

こゆ財団は、農業が盛んな宮崎県新富町において、スマート農業拡大に向けた取り組みを2018年6月からスタート。地域商社であるこゆ財団と、若手農家、高等専門学校、農業ベンチャーらが連携した「儲かる農業研究会」を設立し、圃場内のデータの見える化や先進技術のプロトタイピングに取り組んでいる。

今回の「スマートアグリ会議2019」は、そうした活動を通じて得た「これからの稼げる農業」のありかたを共有し、さらなる知見を得る目的があります。

こゆ財団と、若手農家、高等専門学校、農業ベンチャーらが連携した「儲かる農業研究会」

今後の展望:宮崎県新富町をスマート農業の先進地に

こゆ財団では、宮崎県新富町をスマート農業の最新技術や事例、人材が集まる先進地とする計画で、具体的には以下のような取り組みを進めていく。
  • AIやロボット、先進技術の実証実験フィールドの提供
  • 空き家を活用した地域オフィスへの農業ベンチャー誘致
  • スマート農業の実践者を増やすための「スマートアグリ人材育成塾」開講
  • スマート農業の実践地で行う研修やフィールドワークの実施
  • スマート農業をエンターテイメント化した「スマート観光農園」開業

<参考URL>
申し込みサイト
こゆ財団

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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