Jリーグ加盟チームの松本山雅FC、地域の社会連携「種まき」活動で農業課題に挑む

プロサッカークラブの松本山雅FCはJリーグの社会連携活動である「スマイル山雅農業プロジェクト2019」として、6月29日に青大豆(あやみどり)の種まきを実施する。総合球技場「サンプロアルウィン」で行う種まきの一般参加は、サイト上での申し込みが必要となる。


長野県松山市のプロサッカーチーム松本山雅FCは、Jリーグが創設25周年を期にスタートした「社会連携活動(通称:シャレン!)」の一環として、昨年度に引き続き「スマイル山雅農業プロジェクト2019」を実施する。2期目となる同プロジェクトでは、地元自治体・農業従事者・地域住民の橋渡しをしながら、社会貢献活動や農業課題の解決に取り組む。

なお2019年は、昨年実施した中山地区の遊休農地と松本山雅FCのホームスタジアム「サンプロアルウィン」付近の畑2カ所に規模を拡大し、各畑の周辺住民と協力して青大豆を栽培する方針だ。

地域の共通テーマに向き合う「スマイル山雅農業プロジェクト」

松本山雅FCは「スマイル山雅農業プロジェクト2018」にて、ユースアカデミーU-12(小学4~6年生)の子ども達とともに栽培や収穫を体験。収穫した270kgの青大豆を生産者直売所で加工した後に、ホームゲーム会場や喫茶山雅でファン・サポーター向けに販売したほか、地元の小中学校の給食に提供するなどの広報活動にあたった。


同プロジェクトの意図は、地域社会の活性化と地域に根ざしたまちづくりへの貢献、松本山雅FCのホームタウンである松本市内の農地荒廃化、農業技術の継承といった課題の解決にある。松本市・松本市農業委員会・直売所・障がい福祉サービス事業所と協働する青大豆の栽培を通じて、遊休農地の活用や地域住民の交流活性化、青少年の育成に励む構えだ。

青大豆「あやみどり」とは

松本山雅FCのホームタウン・塩尻市にある長野県野菜花き試験場が2009年に開発した青大豆品種。緑色で外観が良く、病害に強く倒伏も少ない豆腐加工用大豆だ。「信濃青豆」と「天津青大豆」に由来し、青大豆系統と「タチナガハ」を改良した系統から生まれた。

種皮とへそが緑色で子実の外観が良く、子葉も緑色。ダイズモザイクウイルスと紫斑病に強く、病害粒の発生が少なく良質であるほか、長葉で普通品種並に草型が良く倒伏の発生も少ない。豆腐に加工すると淡緑色となり、甘みのある味になる。

「スマイル山雅農業プロジェクト2019 種まき」 概要

(1)中山地区会場
日時:6月29日(土)9:30
参加者:松本市/松本市農業委員会/アルプス市場/コムハウス
松本山雅FC(松本山雅FCアンバサダー 鐡戸裕史)

(2)サンプロアルウィン会場「神田社長と種まき体験@サンアル」
日時:6月29日(土)9:30~(約90分)
参加者:松本市/農事組合法人サウス/稲取会/神林山雅の会
社会福祉法人長野県知的障害者育成会ドリームワークス
松本山雅FC(株式会社松本山雅 代表取締役社長 神田文之)

<「神田社長と種まき体験@サンアル」種まきの一般募集について>
定員:20名
参加費:無料
参加者特典:
(1)6月29日(土)2019明治安田生命J1リーグ第17節 ガンバ大阪戦ホーム自由席での観戦チケットをプレゼント(1人1枚)
(2)枝豆収穫イベントへの優先参加(9月予定)
申込方法:松本山雅FC公式サイトより申込(申込みにはJリーグIDの登録が必要)
受付期間:6月11日(火)~ 6月20日(木)18:00

<参考サイト>
松本山雅FC
Jリーグ社会連携本部 シャレン!
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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