農機に後付けできる自動操舵システム「FJD AT2」の国内販売がスタート

株式会社FAGは、トラクターや田植え機などの農機に取り付けて、農作業を効率化・省力化するFJDynamics社の新製品「FJD AT2(農機自動操舵システム)」の国内販売を開始した。販売価格は取付費用別で90万円(税抜)。トラクターや田植機、コンバインなどメーカーやサイズ、年式を問わず、どんな農機にも後付けできる。


農作業の省力化を実現する自動操舵システム


FJDynamics社は、2017年設立された中国シンセンのスタートアップ企業。世界トップのドローンメーカーであるDJI出身のCEOの下、農機向けの自動操舵システムなどの開発を行っている。

「FJD AT2」は、今年度より海外市場で先行販売をスタートし、約半年間で3万台超を販売したFJDynamics社の自動操舵システム。±2.5cm誤差の直進精度を時速1~18kmで維持できるのが特徴で、「AT2」1つですべての農機に後付けできるという。


「AT2」は「タッチパネルモニター式コントローラー」、「電動モーター付きハンドル」、「IMU内蔵GNSSアンテナ」の3つのパーツで構成されている。

その他、時速0.3キロ以下の超低速での作業を必要とする農機へ取り付け可能な「ホール型角度センサー」、モニター上にワイプ画面を写し出す「モニターカメラ」、タッチパネル以外での操作を可能にする「物理/ブルートゥースボタン」など、用途に応じたさまざまな別売りオプションパーツも用意されている。


従来モデルに比べ、「タッチパネルモニター式コントローラー」は、画面専有面積を46%拡大し、重量も30%軽量化。メニューがアイコン化され見やすくなり、頻繁に利用するメニューへのアクセス性がアップ。立ち上がりのスピードも改善された。また、ホクレンRTKサービスへ直接接続が可能な、ブルートゥースRTKモジュールも内蔵している。


さらに、従来モデルの「AT1」でも利用可能だった隣接ターン(AUX-Turn)やUターンに加え、「曲線の平行移動」や「タスク中のパラメータ設定」にも対応。今後は、「曲線ベースラインの拡張(現在の位置まで平行移動)」機能の追加も予定されている。



ハンドルの大きさは2種類で、「AT1」と同サイズ(直径370mm)のハンドルのほか、ひと回り大きなサイズ(直径410mm)の純正ハンドルが追加されている。



なお、「AT2」では、「RTK-GNSS」および下記のような「ネットワーク型RTK-GNSS(VRS方式)」への接続が必須となるとのこと。

・FAGネットワークRTK基地局(FAGで基地局を販売)
・センチメートル級測位サービス ichimill(イチミル)
・docomo IoT高精度GNSS位置情報サービス
・ホクレンRTKシステム


今後は、データ通信の相互性接続性を担保する「isobus」との連携を進める予定だ。



株式会社FAG
https://www.fagcorp.com/
FJDynamics社
https://www.fjdynamics.com/jp
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
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  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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