近大附属農場が「近畿大学地域創生農業研究所」に改称 スマート農業で農林業の課題解決へ

近畿大学附属農場は、2026年4月1日(水)から「近畿大学地域創生農業研究所」に名称を変更した。新たな研究所では、これまで附属農場で培ってきた教育・研究を基盤に、農業生産者の高齢化や気候変動など、農林業を取り巻く諸課題の解決に向けた研究、実証実験、人材育成などを行う。

近畿大学地域創生農業研究所が掲げる、農林業を取り巻く諸課題の解決に取り組むイメージ

研究と地域貢献の機能をさらに強化


近畿大学附属農場は、これまで果樹の栽培研究や品種改良を進めるとともに、学生が農業を学ぶ場としての役割を担ってきた。「近畿大学地域創生農業研究所」への改称は、こうした取り組みを土台に、研究と地域貢献をさらに強化するために行うものだ。

日本の農林業では、山間地や傾斜地での生産性向上、担い手の高齢化対策、作業負担の軽減、気候変動への対応が課題となっている。そこで同研究所では、AIを活用した選果機やスマート農業技術を取り入れ、データ活用による栽培支援、かんきつ類の品種改良、高付加価値の果樹栽培技術の開発などを進める。

また、2026年4月1日(水)から生石農場跡地に設ける「実証実験フィールド」では、野生動物の検知の自動化、環境データの見える化、ドローンを活用した作業の効率化など、山間地域ならではの課題に対応する実証実験を行う。さらに、花粉の少ないスギの品種比較や、新たな作物の栽培実験にも取り組む。

教育面では、学生の研究活動や農業実習の充実を図るほか、幼稚園児から高校生までを対象とした農業体験食育学習の機会も設けるという。

近畿大学地域創生農業研究所は、研究と教育の両面から、地域とともに持続可能な農業の実現を目指すとしている。


近畿大学地域創生農業研究所
https://www.kindai.ac.jp/farm/
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
  4. 鈴木かゆ
    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
パックごはん定期便