青果業界の課題解決へ、産地・輸送・市場の19組織が連携し「共同物流効率化推進協議会」を発足

産地・輸送・市場の関係団体等19の組織が連携し、中部圏を起点とした青果物の新たな流通網を構築する「共同物流効率化推進協議会」が発足した。

ドライバー不足などの課題解決に向け、名古屋西流通センターを拠点とした共同輸配送や中継輸送を推進。2030年度において5万750トンの集荷を目指すとしている。


持続可能な生産・集荷・販売を中部圏から実現


協議会は、持続可能な生産・集荷・販売を中部圏中心に実現する「共同物流効率化事業」の推進を目的に設立された。

共同物流効率化事業では、青果物の生産量減少、生産コストの上昇、ドライバー不足や働き方改革に伴う「2024年問題」をはじめとした労働力不足や気候変動といった業界を取り巻く課題に対し、新たな青果物流通網の構築に取り組んでいる。


具体的には、これまで各産地から中部圏の各市場へ個々に輸送していた青果物を、「消費地ストックポイント」となる名古屋西流通センターへ輸送。センターでは、共同集荷・共同荷受・仕分けを行い、各市場へ配送。さらに、これまで難しかった遠隔の産地から関東圏・関西圏への輸送を名古屋西流通センターを中継して行う。

このような「共同輸配送」「中継輸送」を推進することで、2030年度において5万750トン(うち中継輸送3万トン)の集荷を目指すとしている。

名古屋西流通センター 全体図

共同物流効率化事業が実現することで、青果業界のステークホルダーおよび消費者にとって以下のようなメリットがあるという。

【産地】
今後輸送が困難になることが見込まれる遠隔地の市場への販売継続や販路の拡大が期待され、共同輸配送によって小型品目・小ロット・希少ロットでの出荷も可能となる。 また、コールドチェーン流通を行うことで品質面でも評価向上が見込まれる。
【輸送関係者】
積載率の向上、ドライバーの労働時間削減、荷下ろし待機時間の短縮が見込まれる。
【市場】
トラックの積載効率および集荷力の向上・他市場との連携強化を行うことができるようになる。また、これまで取引のなかったJA系統、生産者との取引が可能となる。
【消費者】
全国の多種多様な品目の消費が可能となる。さらに定温・保冷施設の活用による品質管理により、多様化したニーズに継続的に対応できる機能を展開。

「共同物流効率化推進協議会」 構成団体一覧
鹿児島県経済農業協同組合連合会
熊本県経済農業協同組合連合会
静岡県経済農業協同組合連合会
株式会社JA物流かごしま
熊本県農協青果物輸送改善協議会
有限会社小島商店
伊勢山田青果株式会社
岐阜中央青果株式会社
県印三重中央青果株式会社
セントライ青果株式会社
大一青果株式会社
豊一豊田青果株式会社
名古屋青果株式会社
名古屋西青果株式会社
名古屋西流通センター株式会社
株式会社飛騨高山市場
丸果石川中央青果株式会社(富山中央青果株式会社)
三重VF株式会社
四日市合同青果株式会社


SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
  4. 鈴木かゆ
    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
パックごはん定期便