福島・浜通りをスマート農業で支援 「農林水産分野の先端技術展開事業」公募が3月1日まで実施中

農林水産省は、福島県浜通り地域の農業課題を解決する「農林水産分野の先端技術展開事業」の2021年度(令和3年度)の募集を行っている。

この事業はICTロボット技術を活用し農業現場の課題解決に役立つ現地実証・社会実装に取り組む民間企業や団体を支援する公募型の取り組み。公募期間は2021年2月1日(月)~2021年3年3月1日(月)17時まで。


被災地支援に向けた先端技術の開発や現地実証等を展開


「農林水産分野の先端技術展開事業」は、東日本大震災および原子力災害で甚大な被害を受けた福島県浜通り地域に、新たな産業基盤を構築する「福島イノベーション・コースト構想」に基づく支援事業のひとつ。ICTやロボット技術などを活用して農林水産分野の先端技術の開発を行うとともに、状況変化等に起因して新たに現場が直面している課題の解消に貢献する現地実証や社会実装に向けた取り組みを展開している。

1.先端技術の開発
農林⽔産業の復興を強⼒に推進する先端技術の開発。

2.先端技術の現地実証
新たな状況変化に起因する農業現場の技術的課題を解決する現地実証の実施。

3.研究成果の社会実装促進
実⽤化された技術体系を速やかに社会実装する研究成果の発信および技術研修・現場指導の実施。

出典:農林水産省|農林水産分野の先端技術展開事業に係る令和3年度予算の概要
2021年度(令和3年度)の事業では、水田の⽔路管理に必要な水路の⼟砂上げ作業を省力化するロボット開発や、円滑な営農再開に向けた地⼒回復および放射性物質対策等の技術実証、ジョイントV字樹形によるナシの早期成園化・省⼒化技術の社会実装の促進を例に、「被災地で新たに生じている技術的課題を解決する取り組みを公募する」としている。

今後のスケジュール
・委託予定先の選定(2021年3月中旬頃)
・委託契約の締結(2021年4月以降)


農林水産省 農林水産技術会議
https://www.affrc.maff.go.jp/index.htm
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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