宇宙ビッグデータを事業に活用できる情報プラットフォーム「天地人コンパスAPI」提供開始

JAXA認定の宇宙ベンチャー企業である株式会社天地人は、宇宙ビッグデータを活用した情報プラットフォーム「天地人コンパスAPI」の提供を開始した。

同社は、各企業・団体が推進する既存事業および新規事業に衛星データを活用した宇宙からの情報を重ねることで、事業開発の意思決定をナビゲートしたいとしている。


独自開発の「天地人コンパス」は、地球観測衛星のデータを活用して日射量の予測等に必要な気候風土の情報を解析する土地評価エンジンである。

今回提供を開始した「天地人コンパスAPI」は、「天地人コンパス」に蓄積された気象情報や地形情報、赤外線、地表面温度等の情報にアクセスできるサービスで、農業分野のほか、エネルギー資源の調査・分析など、さまざまな分野での使用が可能。今後は特定の地域でCO2排出量を測定し、削減のための分析に活用するという使い方も想定されている。

「天地人コンパス」紹介動画

農業関連企業による活用事例

  「天地人コンパスAPI」を先行導入している農業関連企業の活用事例は以下の通り。

株式会社誠和


自社開発の栽培支援クラウドサービスと連携してハウス栽培等における農作物の収穫量増加や環境制御を高度化。
ハウス内センサで取得した地上観測データに、日射量や降水量等の衛星データの分析結果を加えることで、より顧客満足度の高いサービス開発につながったという。

株式会社神明・株式会社笑農和


コメの生産増に向けた農業施策として、 自然災害が少ない場所や品種に応じた最適な気象条件の場所を見つけるプロジェクトを開始。宇宙ビッグデータを活用して栽培した「宇宙ビッグデータ米」の年内販売を目指している。

「天地人コンパスAPI」の利用方法は、特設サイトに設けられた専用フォームに必要事項を入力。その後どのようなデータの取得が望ましいかを決定するディスカッションが行われ、取得するデータの内容によって料金が変動するシステムになっている。


株式会社天地人
https://tenchijin.co.jp/
天地人コンパスAPI
https://tenchijin.co.jp/compass-api
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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