アジア太平洋地域のデータ駆動型農業をテーマとした国際シンポジウム、9月3日に開催

農研機構とFood and Fertilizer Technology Center (FFTC)は、アジア太平洋(APAC)地域における農業のデジタル化・データ駆動型農業をテーマにした国際シンポジウム「アジア太平洋地域におけるデータ駆動型農業~生産性と持続性を両立するために~」を2021年9月3日(金)にオンラインで開催する。開催時間は11:00~16:50まで。

出典:農研機構|https://www.naro.go.jp/event/list/2021/07/141174.html

アジア太平洋地域の国々では、小規模農家を中心とした労働集約的農業が行われているが、農業人口の減少や農業生産の高効率化に向けた取り組みの加速を背景にデータ駆動型農業への移行が急がれている。

スマート農業実装に向けアジア太平洋地域の連携を強化


急速に進歩するデジタル技術を農業に実装することは、フードバリューチェーン全体を変容させるだけではなく、生産性向上と環境負荷低減を両立した最適な生産体系を構築できる可能性も示唆されているが、それを実現するためには域内各国が取り組むスマート農業技術開発に関する情報を共有して連携を強化する必要がある。

今回のシンポジウムでは、日本を含むアジア太平洋地域の国々が実施するデータ駆動型農業に向けた研究開発や実用技術の事例を紹介。次世代環境センシング・AIの活用・データプラットフォーム構築の3つを焦点に、アジア太平洋地域の特性を考慮した連携の方策や技術の規格化・標準化の議論を行う。

当日のスケジュールは以下の通り。

「アジア太平洋地域におけるデータ駆動型農業~生産性と持続性を両立するために~」


1.開場 10:30~11:00
2.主催者挨拶 11:00~11:10
久間和生 農研機構理事長・Su-San Chang FFTC所長
3.基調講演(1) 11:10~11:40
近藤直 京都大学教授「食と農におけるセンシング技術の新たな展開(仮題)」
4.基調講演(2) 11:40~12:10
楊明德(Ming-Der Yang) 國立中興大學教授(台湾)「Applications of AI on UAV images to precision agriculture」
5.セッション1「次世代環境センシング技術によるデータ駆動型農業」 12:10~12:55
モデレータ:長﨑裕司 農研機構スマート農業研究管理役・「自動化による水利用効率化」
講師:Prof. Armando N. Espino, Jr.・Central Luzon State University(フィリピン)・「UAV画像処理技術」講師:Prof. Khwantri Saengprachatanarug・コンケン大学(タイ)・「IoTセンサによる知識共有」
講師:Mr. Tai-An Chen・Ling Chen Technology Co Ltd.(台湾)
6.質疑応答 12:50~13:20
7.休憩 13:20~14:00
8.セッション2「農業のための人工知能の適用」 14:00~14:45
モデレータ:村上則幸 農研機構農情研副センター長・「マシンビジョン病虫害診断」
講師:Prof. Yan-Fu Guo・國立台湾大學(台湾)・「AI病虫害画像診断と予測モデルの統合」
講師:茂樹 農研機構農情研AI研究推進室主任研・「アプリによる施肥位置指南」
講師:Dr. Baba Barus・ボゴール農科大学(インドネシア)
9.質疑応答 14:45~15:10
10.休憩 15:10~15:20
11.セッション3「データプラットフォームの構築と実用化」 15:20~16:05
モデレータ:中川路哲男 農研機構農情研センター長・「モバイル技術を用いた農産物生産流通情報管理」
講師:Mr. Sanghun Lee・Agro Solution Korea Co. Ltd.(韓国)・「データプラットフォームの構築と実用化」講師:川村隆浩 農研機構データマネジメント管理役・「小規模農家向けeコマース」
講師:Ms. Astri Purnamasari・PT Tani Hub Indonesia(インドネシア)
12.質疑応答 16:05~16:30
13.総括 16:30~16:45
勝田眞澄 農研機構理事
14.閉会挨拶 16:45~16:50
渡邊朋也 FFTC副所長

開催概要


「アジア太平洋地域におけるデータ駆動型農業~生産性と持続性を両立するために~」

日時:2021年9月3日(金)11:00~16:50
場所:オンライン
定員:1000名
料金:無料
〆切:2021年8月31日(火)


「アジア太平洋地域におけるデータ駆動型農業~生産性と持続性を両立するために~」参加申し込みフォーム
https://prd.form.naro.go.jp/form/pub/naro01/naro-fftc_2021
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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