農業の最新技術の開発過程も見える 「OPTiM INNOVATION 2021 Agri」の見逃し配信を4月29日まで実施中

株式会社オプティムは、2021年と2022年にかけてオンラインで3日間開催した「OPTiM INNOVATION 2021」の見逃し配信を、3月25日〜4月29日まで実施中。期間中はYouTubeにて閲覧できる。

農業に関わる最新技術やスマート農業ソリューションを紹介


「OPTiM INNOVATION 2021」は、「あなたの仕事を変えるDX」と題して、オプティムが取り組むさまざまな分野のDXに役立つ技術や事例などを紹介するセミナー。新型コロナウイルスの関係で会場でのオフライン開催は難しくなってしまったが、毎年秋にオンラインで開催されている。

その中でも「農業×IT」の分野を紹介するのが「OPTiM INNOVATION 2021 Agri」。2021年度は11月30日に開催され、代表取締役社長の菅谷俊二氏によるメインセッションをはじめ、5つのセッションすべてが配信されている。




OPTiM INNOVATION 2021 Agri メインセッション


メインセッションでは、オプティムが推進するスマート農業の新サービス「ドローン適期防除サービス」などを発表。併せて、これまで培ってきた先端技術を用いたプロジェクト事例やパートナーとの取り組みを紹介している。



ドローン適期防除サービス 〜圃場デジタル解析による適期散布〜


新サービス「ドローン適期防除サービス」を紹介。全国の地域や集落で、水稲・麦・大豆の共同防除を募集するもので、2022年度から実際に実施される予定だ。

雑草や病害虫の予防に、最小限の薬剤で最大限の効果を発揮するためにはタイミングが非常に重要。これまでは地域の栽培状況や業者の都合などにより思うようにいかなかった「適期防除」を実現するという。実際に2021年に試験運用した地域の感想なども紹介されている。


OPTiM 農業ソリューション・プロダクト紹介


オプティムのスマート農業ソリューションというと、特許も取得している「ピンポイント農薬散布」や、同様の考え方の「ピンポイント施肥」などがよく知られている。

このセッションではそれら以外に、スマホアプリやPCを用いた農業従事者、事業者向けに開発してきた各技術と機能、活用事例について紹介している。



OPTiMスマート米で紡ぐ、国内農業生産と国内農作物消費の持続可能性


2021年産米で4年目を迎えたオプティムの「スマート米」というブランド。必要最低限の農薬や化学肥料しか使用しない栽培方法をオプティムの技術で労力を軽減しながら実現し、さらに収穫後の検査により残留農薬などもしっかりチェック。これらの安全・安心をこれからの米の付加価値として、品種や産地によるブランドに関わりなく、「スマート米」という新たな指標でブランディングする取り組みだ。

利益を追求して米を売るという目的と同時に、オプティムが考えているのは食料自給率低下や国内の農産物消費量の減少といった由々しき問題。持続可能な農業をいかに未来につなげていくか。そのための取り組みをご紹介している。



OPTiMが目指す、米DXプロジェクト


このセッションでは、「スマート米」というかたちで、オプティム自身が生産から流通まで技術と事業で向き合ってきたからこそ考えられる「米流通DX」について紹介。取り組みの実績や、2022年から新たに取り組むパートナーも登場する。



AI・IoT・Roboticsを活用した農業技術開発 〜産学官連携で実現する社会実装のかたち〜


最後は、オプティムが最も得意とし、スマート農業という言葉が叫ばれ始めた頃からいち早くAI・IoT・ロボットなどを用いた農業技術開発の事例の紹介だ。

オプティムの技術はそのすべてが自社開発されたものだけというわけではなく、研究機関や都道府県などと密接に連携しながら、地域や目的に合った産官学の取り組みで進められてきた。これまでの技術開発の経緯を見ることで、スマート農業技術の開発のプロセスや、どのように現場の役に立つ農業技術を開発するためのノウハウも見えてくるだろう。

さらに、これから開発される農業技術に関しても少しだけ触れている。



「OPTiM INNOVATION 2021 Agri」見逃し配信概要


日時:2022年3月25日(金)~4月29日(金) (期間限定)
配信URL:https://www.optim.co.jp/innovation2021/15f04927cda8dd0edcb9724f7beb7356/


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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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