農水省、EUの輸入規制撤廃を受けブリュッセルに輸出支援拠点を設置 パリに次いで2カ所目

農林水産省は、EUによる日本産食品の放射性物質輸入規制の撤廃を踏まえ、EU向け輸出のさらなる拡大を図るため、フランス・パリに続いてベルギー・ブリュッセルにも輸出支援プラットフォームの拠点を設置する。

同時に、ALPS処理水放出による風評影響が懸念される水産物をはじめとする日本産食品のプロモーションイベントを、欧州各地で開催する。

輸出支援プラットフォーム・ブリュッセル拠点を設置


EUは2023年8月3日(木)、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて導入していた、日本産食品の輸入規制を撤廃した。

この規制撤廃を契機に、2023年9月5日(火)に輸出支援プラットフォームのブリュッセル拠点を設置。すでに2022年5月から設置されているパリでの活動に加え、今後はブリュッセルから規制情報の収集・発信などの活動を強化し、EU向け輸出拡大を図る。



欧州各地で日本産食品をPR


EUの輸入規制の撤廃を契機として、欧州各地で規制撤廃の広報とともに、福島県産食品をはじめとする日本産食品のプロモーションを行う。特に、ALPS処理水放出による風評影響が懸念される日本産水産物を重点的にプロモーションするという。

ベルギー・ブリュッセルでは、2023年9月5日(火)に市内の欧州連合日本政府代表部大使公邸において、福島県と協力して欧州委員会関係者、ブリュッセル駐在各国外交官等に向け、福島県産水産物や果実をはじめとする日本産食品を紹介するレセプションを開催する。

フランスでは、ラグビーワールドカップフランス大会の開催に合わせて、2023年9月8日(金)~9日(土)にトゥールーズ市中心部において、世界から来訪する観戦者等に向け、ホタテやブリといった水産物のほか、牛肉、コメ、メロンなどの日本産食品のプロモーションイベントを開催する。

さらに、ドイツ・ケルンでは、欧州最大の食品見本市の一つである「アヌーガ」の開催に合わせて、2023年10月7日(土に)「アヌーガ」の会場において、世界の食関係者等に向け、水産物をはじめとする日本産食品のプロモーションイベントを開催する。


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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
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    北島芙有子
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    川島礼二郎
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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