農業DXソリューション「レポサク」、農林水産業みらい基金の2023年度助成対象事業に採択

エゾウィン株式会社は、農作業の状況をリアルタイムで確認できる農業DXソリューション「レポサク」が「地域まるごと農業DXプロジェクト」として農林水産業みらい基金助成事業に採択されたと発表した。

JAさらべつ・JAめむろ・JA帯広かわにし・JA幕別町の4農協と共に、「レポサク」を活用した地域農業の労務データが網羅的に集まる仕組みの実証プロジェクトを開始する。


「レポサク」を活用して地域農業のデータを効率的に収集


株式会社エゾウィンは、北海道の標津町で2019年に設立されたスタートアップ企業。「私達が日本の食を支える」をミッションに、中規模から大規模な生産者向けに開発された農業DXソリューション「レポサク」の提供を行っている。

レポサクは、トラクターなどの車両の電源に端末を挿すだけで簡単に使えるのが特徴で、スマートフォンやパソコンの画面で車両の走行軌跡がリアルタイムで確認できる。これにより、無線では難しかった細かな農作業の進捗状況を把握できるという。


農林水産業みらい基金は、課題の解決に向けて取り組む生産者の助成活動を行っている。2023年度は、応募総数183件の中から「地域まるごと農業DXプロジェクト」を含む6件の採択を行った。

同プロジェクトの概要は以下の通りだ。


目的・ビジョン
・自動的に労務時間を記録することで、地域の農業データを網羅的に集める。
・正確な管理会計を行うことにより、地域全体の生産を比較・検討・改善する。
・農業基礎データを収集・分析することで、生産性の向上と持続可能な地域・社会(SDGs)を達成する。

事業内容
進捗管理や日報、圃場情報など、必要なデータのみ連携する機能を「レポサク」に追加することで、点在していたデータを集約し、地域農業の労務データが網羅的に集まる仕組みを作る。収集されたデータを元に、生産性向上と持続可能な地域・社会の達成を目指す。


特徴・効果
農家:作業の効率化、生産履歴の一元管理、経営の改善につながるデータを取得。
農協:農家の生産効率を比較した適切な支援、生産物のトレーサビリティを実現。
自治体:区画整理やインフラ整備の計画の立案と、脱炭素に向けた地域データの収集。

実証場所
・JAさらべつ
・JAめむろ
・JA帯広かわにし
・JA幕別町


株式会社エゾウィン
https://ezowin.com/

農林水産業みらい基金
https://www.miraikikin.org/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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