日本農家のノウハウを現地で実践したHOLUS、ベトナム・チャビン省の農業調査事業に参画

株式会社HOLUSが、ベトナム社会主義共和国チャビン省で2020年に実施される『チャビン省における農業に関する調査事業』の覚書締結を発表した。

(写真前列左より、Le Văn Hẳnチャビン省副知事、夏目名誉領事、HOLUS代表 阿部秀昭)

HOLUS(ホーラス)とは?

HOLUS(ホーラス)は、代表である阿部秀昭氏の「ベトナムでの農場運営」の経験を元に設立された食品メーカーだ。

阿部氏は、日本農家の知恵とノウハウをベトナムに持ち込み「Made by JAPAN」の農産物栽培を10年以上にわたり実践。ベトナム産野菜の日本市場への販売を目指し、2013年に同社を設立した。

「畑で考える」をモットーに、農産物の栽培や企画・開発、販売、輸出入など、国内外でアグリビジネスを展開。食品メーカーや外食チェーン、スーパー、小売店等に冷凍野菜を中心とした自社商品を卸している。


『チャビン省における農業に関する調査事業』


『チャビン省における農業に関する調査事業』は、省政府が推進するチャビン省農業の現状や輸出等の可能性について調査を行う事業だ。

チャビン省は、ベトナム南部のメコンデルタ(メコン川と湿地島で形成された地帯)地域に位置する国の第一級行政区域。稲作や水産業など一次産業を中心に経済発展してきた同省では、「農業の産業化」への取り組みを推進しており、海外への農作物の輸出事業など、省内の経済発展へ向けた事業検討を進めているという。

今回の締結は、同社が持つ日本市場での強みと、ベトナムにおける野菜の生産および加工や輸出の実績・経験が期待されたものだ。覚書には調査結果を基にした、農場契約や委託栽培の可能性についても合意がなされているとのこと。「経験やノウハウを生かしチャビン省の農業発展のための可能性を探る」と述べており、持続可能な農業の実現を目標に、日本の「食」の一端を担う考えを示している。

<参考リンク>
株式会社HOLUS
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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