ハウスやトンネルを固定する定番アイテム「トンネルパッカー」がよりオトクに

株式会社サン・フローラは、農作物のトンネル栽培に使用するビニール等の被覆素材を押さえる製品「トンネルパッカー」の大幅なコストダウンに成功した。

同社は、「今回の成果は協力工場と共に取り組んできた量産型製造ラインの確立によるもので、材料等の変更や製造拠点の増設等は一切行っていない」とコメントした。


トンネル栽培とは、ビニール等の被覆素材で覆われたトンネル状の畝で作物を栽培する方法を指す。被覆に使用される素材には、温室効果を目的とした農業用ビニールほか防虫や遮光などに効果があるシートやネットが使用される。

サンフローラは、農作物のトンネル栽培に使用するビニール等の被覆資材を押さえる製品「トンネルパッカー」の考案・製品化に成功した企業。1978年の考案以来「毎日使うものだからこそ、使いやすく長持ちするものを」をコンセプトに、商品の開発および改良を続けている。

国内の工場で選別された樹脂のみを使用した国産製品


同社が製造・販売する「トンネルパッカー」は、日本国内の工場で選別された樹脂のみを使用した国内生産の製品だ。

2019年に発売した新製品「シャクトリムシ・ウイング」では、ホールド力の維持や取り外しに使用するつまみ部分の固さなど、従来モデルで指摘を受けてきた課題の解決にも成功したという。

「シャクトリムシ・ウイング」は、高齢生産者や女性生産者へのヒアリングや現場でのテストを経て開発された製品で、高齢者や女性でも指を痛めることなく取り外しができるそうだ。

サン・フローラが2019年に発売した製品「シャクトリムシ・ウイング」
創業以来、国内製造に拘り安心・安全の製品を生産してきた同社では、「当社が提供するトンネルパッカーは安全性を重要視した製品で対候性にも優れている」と述べた。

今後は営業所の増設なども視野に入れた全国的な販路開拓を目指す方針で、2021年には防虫効果を目的としたネットに使用する「虫よけトンネルパッカー」の発売を予定している。

「トンネルパッカーの使い方」参考動画


株式会社サン・フローラ
https://sunflora.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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