岐阜県、「スマート農業機械・機器貸出事業」をスタート

岐阜県は高齢化の進行や新型コロナウイルス感染拡大の影響等で、労働力不足に悩む県内農業を支援するための新事業「スマート農業機械・機器貸出事業」の運用を、2020年9月18日から開始した。


この事業は岐阜県内の農業者等を対象に、同県が保有するICTロボット技術等の先端技術を活用したスマート農機類を貸し出すもの。事業には、同県が新型コロナウイルス対策等を目的に計上した「令和2年度6月補正事業」の内、スマート農業機械・機器の導入を促進するための予算が充てられる。

「生産現場での体験を通じてスマート農業の便利さを実感してほしい」


「スマート農業機械・機器貸出事業」は、高齢化の進行や新型コロナウイルス感染拡大の影響など、今後の労働力不足が懸念される岐阜県農業を支援するために運用を開始した。
事業では、県内の農業者および市町村、農業協同組合等を対象に、同県が保有するリモコン式等草刈機やアシストスーツ等のスマート農業機械・機器を貸し出しを行う。

貸し出し機種は、株式会社アテックスが製造・販売するリモコン式草刈機「神刈RJ700」や株式会社クボタが提供するモーター式アシストスーツ「WIN-1」など。初回分として、リモコン式草刈機1台(白川村/2020年9月18日)、とアシストスーツ1着(大野町かき振興会/2020年9月23日)の引き渡しが済んでいるそうだ。

同県は、今回の事業の開始にあたり「生産現場での体験を通じてスマート農業の便利さを実感してほしい」としている。

貸し出し機種一覧


<リモコン式草刈り機>

農地や圃場の周辺、畦畔等の除草作業をリモコン操作や自律走行で行えるスマート農業機械


品名:神刈「RJ700」 (リモコン)
製造:株式会社アテックス 
駆動:ガソリン/バッテリー

品名:sumamo「RS400」(リモコン)
製造:株式会社ササキコーポレーション 
駆動:バッテリー

品名:ARC-500(リモコン)
製造:株式会社クボタ
駆動:混合ガソリン

品名:KRONOS「MR-300」 (自律走行)
製造:和同産業株式会社
駆動:バッテリー

<アシストスーツ>

モーターや空気圧等の力を利用して重量物の持ち上げや中腰作業を補助するスマート農業機器


品名:WIN-1
製造:株式会社クボタ
部位:腰/腕
駆動:モーター

品名:マッスルスーツ「every」
製造:株式会社イノフィス
部位:腰
駆動:空気圧

品名:ATOUN MODEL Y
製造:株式会社ATOUN
部位:腰
駆動:モーター

品名:ラクベスト「ARM-1D」
製造:株式会社クボタ
部位:腕
駆動:モーター

「スマート農業機械・機器貸出事業」報道発表資料
https://www.pref.gifu.lg.jp/page/98951.html
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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