自動野菜収穫ロボットのinaho、スタートアップの登竜門「ICC スタートアップカタパルト」で優勝

ICCが主催する­ピッチコンテスト「スタートアップ・カタパルト」にて、inaho株式会社のAIを活用した野菜収穫ロボット事業が優勝した。今回の受賞は、昨年12月開催の「X-Tech Innovation」、今年2月開催のMURCアクセラレータ「LEAP OVER」に続く、スタートアップ向けピッチコンテストでは、3回連続での優勝となる。

■自動野菜収穫ロボットの仕組みはこちら
inahoのアスパラガス自動収穫ロボットの仕組みとは?──inaho株式会社(前編)


「スタートアップ・カタパルト」では、事業モデルコンテストとして14社のスタートアップ企業が登壇。inaho株式会社は、「テクノロジーで農業の未来を変える」と題し、開発中の野菜の収穫ロボットを軸とした農業自動化プラットフォームの概要と戦略、将来のビジョンについて発表した。また、2月に九州地方で計6回開催した「農家向けデモンストレーション説明会」にて得られた、「説明会参加者の9割以上がロボット導入を希望している」という調査結果の発表も合わせて行った。


inaho株式会社代表取締役の菱木豊氏は「今回のピッチコンテストの参加者には、実積ある企業様が多い中で、売上・実積ゼロの我々が選ばれたのは、将来性を評価していただけたということだと思います。今後10年で国内の農家の数が半分になると予測されている中で、我々がターゲットとしている施設栽培(ビニールハウス栽培)の農家さんは、過去15年間で、耕作面積が拡大しない状態が続いています。その大きな要因が人手で行う収穫作業です。その問題をロボットを通じて解決することで、農家の方々の生産面積拡大や、所得向上につなげていきたいと考えています。私達が目指す未来は、農家さんの数が半分になっても安定的に野菜が生産・消費される世界です」とコメントしている。

■ ICC(Industry Co-Creation )­サミットとは
「ICC サミット」は、経営者・経営幹部のためのカンファレンスで、第一線で活躍する200名以上のトップリーダーが登壇、700名以上が参加する日本最大級のイベント。2016年に始まり、今回が7回目の開催。
【ICC公式HP】https://industry-co-creation.com/

■ X-Tech Innovationとは
「X-Tech Innovation」は、各業界・業種を横断する、デジタルテクノロジーを活用した新しいサービスを広く募集するビジネスコンテスト。
【X-Tech Innovation公式HP】https://www.ibank.co.jp/xtech2018/

■ LEAP OVERとは
「LEAP OVER」は、MURCが主催する、スタートアップによる革新的なビジネスの取り組みをサポートし、その立ち上げや事業化のスピードを加速させるアクセラレータプログラム「MURCアクセラレータLEAP OVER」の最終成果発表会。
【LEAP OVER公式HP】http://leapover.murc.jp/murc_accelerator_leapover/


■inahoが開発中の野菜の自動収穫ロボット


<参考URL>
inaho株式会社
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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