JAグループ北海道、農業体験希望者と農家をつなぐ「パラレルノーカー」を始動

JAグループ北海道(北海道農業協同組合中央会)は、人手不足が深刻化する北海道農業の人的課題を解決するための施策として、繁忙期を迎える農家と他に本業を持つ人をマッチングする「パラレルノーカー」を本格始動した。

「パラレルノーカー」は、一般企業の経営者や会社員、主婦、学生など、これまで農業に馴染みのなかった人を対象に、本業と平行して農業を体験してもらう取り組みだ。JAグループ北海道と北海道農政部らが実施した昨年の取り組みでは、計294名が短期就農した。


繁忙期を迎える農家と他に本業を持つ人をマッチング


パラレルノーカーは、繁忙期を迎える農家と他に本業を持つ人をマッチングして北海道農業の人手不足を解決する取り組みだ。希望者は特設サイトにある各求人サイトから働きたい農家を選んで応募する。


日本では新型コロナウイルス感染拡大等の影響からテレワークツールの普及が進み、時間や場所に縛られない多様な働き方が浸透しつつある。

JAグループ北海道ではパラレルノーカーを、人手不足が深刻化する農業の新しい働き方として、低迷する日本の食料自給率の向上にも役立てたい考えを示している。

2021年2月16日からは、北海道出身のタレントで女性アイドルグループ「モーニング娘。」OGの藤本美貴さんをメインキャストにしたテレビCMも北海道限定で公開。CMソングには、同じく北海道出身の4人組ロックバンドGLAYの楽曲である「はじまりのうた」を起用した。


特設サイトには、北海道の広大な土地で農業を体験する藤本美貴さんの体験レポートも公開されている。

テレビCMに出演する藤本美貴さん
藤本美貴さんのコメント
パラレルノーカーとして、 週末だけでもいいから農業を専門でしている方のところで体験して、 ちょっとでも農業を身近に感じてもらえたらすごく素敵だなと思いました。 食の大切さを考えるきっかけにもなると思うので、 自分のできるペースから農業を始めてみるのは本当におすすめです!

CMソング「はじまりのうた」を提供するGLAYのボーカル担当TERUさん
GLAYボーカル担当TERUさんのコメント
僕の母の実家も農業を営んでおり、 小中学生の頃は収穫などお手伝いをして農業を営む大変さを感じていましたが、 それ以上に楽しさや自分で収穫した作物の美味しさなどを体感しました。 新たな発想である「農業をする時代から農業もする時代へ」というコンセプトは今の時代にとてもあっていると思います。 北海道の雄大な自然に触れられる農業が今以上に発展する事を願っています。


JAグループ北海道
https://ja-dosanko.jp/
パラレルノーカー特設サイト
https://ja-dosanko.jp/parallelnoker/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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