SORA Technology株式会社（以下、ソラテクノロジー）は、北日本スカイテック、スマート農業共同体、東京農業大学地域環境科学部生産環境工学科 岡澤宏教授と共同で、独自のドローン・AI技術を用いて水稲栽培の中干し期間を測定する実証実験を実施した。

今回の事業は、水田から発生する温室効果ガスの抑制に取り組む生産者に貢献するもので、国内外のスタートアップと北海道内の自治体・事業者が協業して地域課題の解決に取り組む「Local Innovation Challenge HOKKAIDO」に採択され、北海道岩見沢市にて行われた。

独自技術で水田の中干し期間を測定し、温室効果ガス抑制へ

ソラテクノロジーは、「宙（SORA）」から人の生き方に変革を」をミッションに掲げ、ドローンなどのエアモビリティによって「世界のどこでも安全で豊かな社会」の実現を目指す企業。ドローンとAIを用いての感染症対策・気候変動対策をメイン事業としている。

水田は地球温暖化を引き起こす温室効果ガスの一つであるメタンガスの発生源であり、日本国内の人間活動によるメタンガス排出の45％は稲作によるものと言われている。

水稲栽培では、稲を育成する間に水田の水を一定期間抜いて水田を乾いた状態にしておく中干しが行われるが、この中干しをすることによって、稲の品質低下と収穫量の減少を避けるとともに、メタンガスの発生を抑制する効果があるとされている。

中干し期間が長ければ長いほどメタンガスの発生を抑制できることから、稲の生育を阻害しない範囲で中干し期間を延長することは、温室効果ガスの削減につながる。



ソラテクノロジーは、この中干し期間の測定に自社で開発した固定翼型ドローンと独自AIを使用し、広大な範囲の水田の測定や、AIの画像認証技術によって水田に水が存在しているかどうかの判定を行う。

ドローンは、1回の飛行で最大100ヘクタールを撮影できるため、限られた時間内でも広範囲の水田を計測でき、中干しの日数を算出することが可能になるという。

関係者各所からのコメント

北濱宏一 スマート農業共同体委員長 北濱宏一 北日本スカイテック代表取締役社長 東京農業大学地域環境科学部生産環境工学科 岡澤宏教授

SORA Technology株式会社
https://sora-technology.com/

Local Innovation Challenge HOKKAIDO 2024
https://startuphokkaido.com/support/754/