子ども向けプログラミング教育に、農業ロボット「ファームボット」を活用

子ども向けSTEAMプログラミング教育事業を展開する株式会社プロキッズと姫路市は、2021年1月~2月にかけて計4回にわたって市内の書写養護学校に通う中等部の生徒を対象に実施した、スマート農業体験学習の授業内容を公開した。

両者が公開した授業は、内閣府が推進する地方創生推進交付金事業である「スマート市民農園×STEAM教育による地域に根付くアグリテックの担い手育成事業」の農福連携×農業版STEAM教育の取り組みとして実施されたもの。

当日は、農作物の種まき作業や水やり作業、除草作業等を自動で実行するオープンソースの精密農業ロボット「ファームボット」を活用した授業が行われた。

姫路市内の書写養護学校の中庭に設置された精密農業ロボット ファームボット
プロキッズは、STEAM教育を中心とした子ども向けプログラミングスクールの運営やイベント事業等を展開する企業。
STEAM教育とは、科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・芸術(Art)・数学(Mathematics)の頭文字を用いたもので、科学や技術、工学など21世紀型のスキルを育成する教育手法のことを指す。

パソコンからの遠隔操作で無人の水やり作業を体験


当日の授業は新型コロナウイルス感染症に対応するため完全リモートで実施。学校の中庭にファームボットを設置し、教室のパソコンから遠隔操作して水やり作業を体験する学習のほか、自動設定を使用して登校日以外の水やり作業を無人で実行する学習や、水分センサーを用いて土壌水分を計測する学習が行われた。

当日のリモート授業の様子
授業に使用したツールは、生徒の学習進度が把握できる「Code Land」という教材プラットフォームで、授業に参加した生徒たちからは、「最初は難しそうだったが、 実際にやってみると簡単だった」等の感想が寄せられたそうだ。

教材プラットフォームCode Landを使用した学習テキスト
プロキッズは、授業内容の公開を通じて、農業とIT技術を組み合わせた農業版STEAM教育の確立とスマート農業の推進を実現するアグリテック人材の育成に貢献したい考えを示している。


株式会社プロキッズ
https://prokids.jp/
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WRITER LIST

  1. よないつかさ
    1994年生まれ、神奈川県横浜市出身。恵泉女学園大学では主に有機栽培について学び、生活園芸士の資格を持つ。農協に窓口担当として5年勤め、夫の転勤を機に退職。アメリカで第一子を出産し、子育てをしながらフリーライターとして活動。一番好きな野菜はトマト(アイコ)。
  2. syonaitaro
    1994年生まれ、山形県出身、東京農業大学卒業。大学卒業後は関東で数年間修業。現在はUターン就農。通常の栽培よりも農薬を減らして栽培する特別栽培に取り組み、圃場の生産管理を行っている。農業の魅力を伝えるべく、兼業ライターとしても活動中。
  3. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  4. 沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  5. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。