センサー不要で導入可能な施設栽培用の収穫量予測システムを開発

農業および環境に対応したIoTセンサー事業等を進めるベジタリア株式会社と、新たな農業技術を開発する株式会社オーガニックnicoは、温度・湿度・日射量等の各種センサーを使用しない「施設栽培用収穫量予測システム」を開発した。

栽培現場に応じた高精度な収量予測を提供することで、具現的な栽培計画や出荷計画に基づく戦略的な農業経営を支援したい考えだ。


栽培現場に即した収穫量を算出し戦略的な農業が可能に



「施設栽培用収穫量予測システム」は、圃場が所在する場所の気象データを独自のアルゴリズムを使用してハウス内の気象データに自動変換し、葉に当たる光量と温度条件から光合成量および成熟度合を計算して収量を予測するもの。

標準的な予測だけではなく、 作付け条件やハウス内の環境設定を変更して収量をシミュレーションできるほか、作物の観察データを入力すれば直近の精度を補正してより具体的な収量予測を行うことも可能。

両社は、2018年から高精度な収穫量予測システムの開発を進めてきた。現在は、運用の第一弾として、「施設栽培トマト用収穫予測システム」のテストユーザーを募集している。

ベジタリア株式会社
https://vegetalia.co.jp/
株式会社オーガニックnico
http://organic-nico.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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