露地栽培のスマート農業化へ クボタと農研機構が共同研究契約を締結

株式会社クボタと農研機構は、土壌データ等の環境データや農作物の生育データを活用して収穫時期や収穫量を予測する露地栽培向けの生産管理システムの開発に向けた共同研究契約を締結した。

出典:露地野菜栽培のスマート農業化を推進 | ニュースリリース | 株式会社クボタ

データを活用した生産管理技術の確立へ


天候や土壌の条件等が生育に大きな影響を及ぼすことから、生育状況の診断と適切な栽培管理が重要になる露地栽培。比較的大きな面積で栽培されることが多く、食糧の安定供給やフードロスの削減、農地の保全等の問題にも直結することから、生産管理を効率化するスマート農業技術の確立が求められている。

両者は今回、土壌データ等の環境データや生育データの収集手法を確立し、ビッグデータに基づく露地野菜の収穫時期・量の予測、栽培改善等のスマート生産管理システムの共同開発を行う。スマート農業を推進し、露地栽培における野菜の収量や品質向上を目指していく考えだ。

研究内容は以下の通り。

研究テーマ
「露地野菜の生育情報を活用したスマート生産システムの開発」

主な研究内容
・センサー付トラクター等を使用した環境・生育情報等のビッグデータの収集
・ビッグデータ等を活用した生育診断と収量推定手法の構築
・生育モデルシミュレーションに基づく高度生産管理システムの開発


株式会社クボタ
https://www.kubota.co.jp/
農研機構
https://www.naro.go.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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