果樹・ハウス栽培向けの農薬散布車両「ZEUS R120」が発売

農薬散布用ドローン「ヘリオスアグリシリーズ」の開発・製造・販売を手がける東京ドローンプラス株式会社は、遠隔操作が可能な農薬散布車両「ZEUS R120」の販売を開始した。


現在、日本の農業現場では農業用ドローンを使用した農薬散布作業の普及が進められているが、上部空間がビニールや樹木の葉で覆われているハウス栽培や果樹栽培では使用できないという課題があった。

果樹・ハウス栽培の課題を解決


「ZEUS R120」は、農業用ドローンを使用した空中散布が困難なハウス栽培や果樹栽培でも使用できる農薬散布専門の車両。最大散布幅・散布高は約4mで120リットルの大容量タンクを搭載している。

特長は以下の通り。

  1. 遠隔操作に必要なカメラと夜間での走行を想定したライトを搭載。
  2. 散布量・散布方向の調整ができるモード変換機能付き。
  3. 散布装置の位置を自由にカスタマイズ。
  4. タンクは取り外せば運搬機としての利用も可能。
  5. 長時間の作業を可能にした高性能インテリジェントバッテリーを採用。




「ZEUS R120」は、同社が農業用ドローンの開発で培ってきた技術を応用して開発した製品で、今後はサイズの小型化など、さまざまな条件の農地・ハウスで使用できる機体の開発に取り組む予定。
同社は、「ZEUS R120」の販売を通じ、「日本のハウス栽培・果樹栽培の課題である農薬散布作業の低コスト化・省力化に貢献したい」としている。


東京ドローンプラス株式会社
https://tdplus.jp/
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
  4. 鈴木かゆ
    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
パックごはん定期便