青森県八戸市で低コストな施設園芸向けスマート農業の実証実験がスタート

東京都渋谷区を本拠にICTソリューションの設計・開発等を手がける株式会社ライトカフェは、小・中規模農家でも導入可能な安価なスマート農業機器を使用した実証実験をサテライトオフィスのある青森県八戸市で開始する。


現在日本では、農業人口の減少や高齢化、担い手不足等の課題を背景に、ロボットやAI、ICTを活用したスマート農業の普及が進められている。しかし、小・中規模農家が多い日本の農業現場では、導入のための費用を捻出することが難しく、スマート農業を導入した農業生産の検討を進めても、実際の導入までには至らないケースが増えている。

取り入れやすいスマート農業を目指す


同社が開始する実証実験は、「低コストな導入」と「利便性の追求」の2つをテーマにしたもの。
内容は以下の通りである。

1.ICTを活用してハウス内環境を遠隔から管理する低コストなスマート農業機器を使用した農業研究

3Dプリンターを利用して作製した安価な環境センサーユニット(導入費用:2万円以内/通信コスト:年間1600円程度)と拡張性の高いシングルボードコンピューターを使用してハウス内の温度・湿度・照度を遠隔から計測。
計測した生育環境データをクラウド上に保存し、Web上で集計、グラフ化することで、ハウス内の見回り作業を大幅に低減する。



2.計測結果自動記録機能付きはかりを使用した収穫物の計測

拡張性の高いシングルボードコンピューターを接続した計測結果自動記録機能付きはかりを使用して特定の品目のサイズ別(S・M・L・2L・3L)の合計収穫量や不良個数を記録。
「手書きで記録した後パソコンに転記する」という方法で行われていた選別作業の時間を短縮することで、営農指導や農業研究に充てる時間を大幅に増やすと同時に、収穫成果と生育環境データの関連性を分析する。


同社は、今回の実証実験で蓄積したデータを参考に、八戸市の環境に合った農業AIモデルを作成する考えで、実証実験後はハウス内環境の変化を検知して知らせるシステムや換気窓を開閉するシステム、潅水作業を自動化するシステム等の構築を目指す方針を固めている。

同社は今回の実証実験を通じ、「低コストな導入」と「利便性の追求」の2つを実現したスマート農業を確立することで、日本の農業生産の効率化を支援していきたい考えだ。


株式会社ライトカフェ
https://www.lightcafe.co.jp/
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WRITER LIST

  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  2. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  3. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
  4. 福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  5. 窪田新之助
    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。