東京農業大学が千葉・流山市で環境と養蜂の未来を考える「Eco&Bee CPSプロジェクト」をスタート

東京農業大学バイオロボティクス研究室は、千葉県流山市を中心に環境と養蜂の新しい未来を目指す「Eco&Bee CPSプロジェクト」を開始すると発表した。

「Eco&Bee CPS」のロゴマーク

流山高校の生徒たち

CPS(Cyber-Physical System)
Society5.0の重要なキーワードのひとつ。
「フィジカル空間にある多様なデータをセンサーネットワーク等で収集し、サイバー空間で大規模データ処理技術等を駆使して分析・知識化を行い、そこで創出した情報・価値を生かし産業の活性化や社会問題の解決を図っていくもの」と定義付けられている。

養蜂技術の高度化・スマート化等を推進


同研究室は、流山市を中心に、千葉県において次世代スマート農業&アグリ・フードテックや教育・社会貢献などを行っている。メイン研究プロジェクトである「Eco&Bee CPSプロジェクト」は、君津市にある体験型の養蜂施設「はちみつ工房」(株式会社蜂蜜工房)の協力と支援を受けて開始するプロジェクトであり、流山市のオリジナル食品開発も目指している。

プロジェクトの概念を表したイラスト

千葉県君津市にある「はちみつ工房」

プロジェクトで取り組む主な内容は以下の通り。

  • 収穫したはちみつをDNA解析して、周辺地域の植生環境を推測・評価し、地域設計や街づくりに生かす。
  • 小型のマイコンボードである「M5Stack」を用いて、養蜂技術の高度化・スマート化を推進する。
  • 新たな花酵母取得技術の検討や、地域ブランド食品を開発する。
  • アゼルバイジャン共和国で行われている養蜂との比較を参考に世界的に展開可能な養蜂技術を開発する。

アゼルバイジャン共和国にある養蜂施設

アゼルバイジャン共和国で行われている養蜂の様子


この他、千葉県立流山高等学校と連携して、食育や環境教育を念頭とした流山地域ブランド食品開発を目指したり、教育・社会貢献の一環として、地域共生フェスタや子ども向け教室の開催も予定しているとのこと。


東京農業大学バイオロボティクス研究室
https://www.nodai.ac.jp/academics/reg/eng/lab/1107/
はちみつ工房
http://hachimitsu-koubou.com/
千葉県立流山高等学校
https://cms1.chiba-c.ed.jp/nagareyama/


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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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