営農管理アプリ「スマート栽培暦(水稲用)」と多機能型自動給水「水まわりくん」が機能連携を開始

ベジタリア株式会社と株式会社ほくつうは、水田の水管理分野における自動給水栓システムの相互連携機能を強化することで合意。ベジタリアの気候変動対応型・農業DXアプリケーション「スマート栽培暦®(水稲用)」と、ほくつうの多機能型自動給水栓システム「水まわりくん」の機能連携を開始した。

連携により「水まわりくん」にて制御された水田の水位情報を自動で「スマート栽培暦」と共有できるようになる。

生育状況を判断しながら給水管理が可能に


「スマート栽培暦」は、圃場の緯度経度より過去30年間の気象情報を元に生育ステージの推移を予測したり、圃場の水位データを生育ステージ上に表すことで適切な水管理を把握・判断することが可能な営農管理アプリ。

「水まわりくん」は、PC、スマホ等で遠隔監視・設定可能な多機能型自動給水栓システムだ。

今までは水門開閉の処理と水稲の生育情報や圃場環境はそれぞれ別々に把握する必要があったが、今回の連携によって水稲の生育状況を判断しながらの給水管理が可能に。これにより、農作業の効率化を図る一助になるとともに、より綿密で正確な水管理を実現し、節水効果や収量増加、品質向上に役立つという。

連携イメージ図
また、「スマート栽培暦」は、国のJ-クレジット制度における新たな方法論として承認された「水稲栽培における中干し期間の延長」にも対応。品種・地域ごとの適切なタイミングに中干しを開始し、中干し期間中の稲の生育をモニタリングしながら収量や品質への影響を最小化しつつ中干しを延長することができる。

今回の連携により、J-クレジット申請に必要な中干しの核となる水管理を自動給水栓による厳密な開閉制御で実現し、水稲栽培のデータを参照しつつ、リスクのない適切な中干し実施のエビデンスとしてデータを蓄積できるように、安全な中干し実施へのさらなる認知拡大を目指すという。


ベジタリア株式会社
https://www.vegetalia.co.jp
株式会社ほくつう
https://www.hokutsu.co.jp
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  1. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  2. 槇 紗加
    槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  3. 沖貴雄
    沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  4. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  5. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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