農水省、「グリーンな栽培体系の取組報告会」を12月14日にオンライン開催

農林水産省は、環境にやさしい栽培技術と省力化に資する先端技術等を組み合わせた「グリーンな栽培体系」の取り組みが学べる「グリーンな栽培体系の取組報告会」を2023年12月14日(木)にオンラインで開催する。参加費は無料、事前の参加申込みが必要となる。

出典:https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/gizyutu/attach/pdf/231116-1.pdf

J-クレジットに関する技術などを紹介


「グリーンな栽培体系の取組報告会」は、みどりの食料システム戦略の実現に不可欠な「グリーンな栽培体系」の実践や拡大を目的に開催するオンライン報告会。

「国内資源等を活用した化学肥料の削減」、「土壌消毒の代替技術」、「プラスチック被覆肥料の代替技術」、「J-クレジットに関する技術」の4つのテーマを設け、関連講演とテーマに関する取組みの報告が行われる。

「国内資源等を活用した化学肥料の削減」では、国内未利用資源の活用が重要なことから、堆肥の広域流通や下水汚泥などの未利用資源の活用および施肥技術について、「土壌消毒の代替技術」では、土壌消毒の代替技術として線虫抑制植物および土壌還元消毒等による方法を紹介。

また、「プラスチック被覆肥料の代替技術」では、各種プラスチック被覆肥料代替技術や資材の特徴、圃場特性や土壌条件にあった選択や使用方法、普及に向けての課題等について、「J-クレジットに関する技術」では、J-クレジット制度の概要およびバイオ炭の農地施用と水稲栽培における中干し期間の延長について紹介する。

詳しい内容は以下の通り。

1)情報提供
2)テーマ「国内資源等を活用した化学肥料の削減」
・関連講演「肥料をめぐる情勢と国内未利用資源の活用について」(一般財団法人肥料経済研究所 専務理事 春日健二氏)
・取組報告「キャベツ、ブロッコリー栽培における化学肥料の削減とドローン防除の実証」(福井県)
・取組報告「ドローンによる水稲湛水直播とペレット堆肥を組み合わせたグリーンな栽培体系の実証」(茨城県)
3)テーマ「土壌消毒の代替技術」
・関連講演「有害線虫防除における土壌消毒の代替技術について」(龍谷大学農学部農学科 教授 岩堀英晶氏)
・取組報告「ながいも根腐病の土壌くん蒸剤代替防除技術~施薬機による代替農薬の効率的散布の実証~」(青森県)
・取組報告「ピーマン栽培における糖含有珪藻土利用土壌還元消毒の効果」(鹿児島県)
・取組報告「トルコギキョウにおける低濃度エタノールによる土壌還元消毒」(高知県)
・取組報告「香川県におけるアブラナ科野菜根こぶ病のヘソディム実証」(香川県)
4)テーマ「プラスチック被覆肥料の代替技術」
・関連講演「プラスチック被覆肥料代替技術の現状と対応について」(長谷川技術士事務所 所長 長谷川雅義氏)
・取組報告「プラスチック被覆肥料から非プラスチック被覆肥料への転換実証」(島根県)
・取組報告「脱プラスチックに向けたペースト肥料の検討」(石川県)
5)テーマ「J-クレジットに関する技術」
・ 関連講演「J-クレジット制度概要および農業分野方法論の紹介」((-クレジット制度事務局(みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)山口圭太氏)
・取組報告「秩父地域のぶどう園におけるバイオ炭利用の取組」(埼玉県)
・取組報告「福島県会津地域における直播と中干し延長の取組」(福島県)

開催概要


「グリーンな栽培体系の取組報告会」
日時:2023年12月14日(木)10:30~17:05
場所:オンライン(Zoom、YouTubeライブ)
料金:無料
参加申込:https://www.jadea.org/form/green_support_debriefing_reception_form20231214.htm
〆切:2023年12月8日(金)


農林水産省
https://www.maff.go.jp/index.html
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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