ドローン&バッテリーのシェアリングサービス、 JAみやぎ登米で導入
住友商事グループ(住友商事株式会社と住友商事東北株式会社の総称)および株式会社ナイルワークスは、みやぎ登米農業協同組合(以下、JAみやぎ登米)と協業し、農業用ドローンとバッテリーシェアリングをパッケージ化して提供するサービスを確立させた。今後は大型JAや農業生産法人などへの展開していく予定だ。
就農者の高齢化や深刻な担い手不足が顕著な問題となっている国内の農業。また生産者にとっては、病害虫や雑草の防除、水位管理などの農作業の負担が課題となっている。その背景を受けて、各研究所や関連企業では農作業の効率化に向けた先端技術の活用が進められており、近年では農業用ドローンが注目されている。
しかしドローン運用には散布面積の拡大と比例し、多数のバッテリーが必要となるため、利用者にかかる経済的負担も大きいことが問題視されていた。そのため本格的なドローンの導入には、運用コストの軽減に力を入れる必要があった。
住友商事グループは、2018年よりJAみやぎ登米と共同で、ナイルワークス製農業用ドローンの導入実証を行っており、2019年にナイルワークス製ドローン「T-19」20台をJAみやぎ登米管内に導入。
また、学校法人三幸学園が運営する飛鳥未来きずな高等学校 登米本校(旧米山高校)の一部を借り受け、ドローンのバッテリーの保管・充電を行う施設「スマート農業センター登米」を設立した。
同施設では、安全面から温度・電圧・充放電回数を管理しながら給電を行うマクセル株式会社製のインテリジェント・バッテリーが充電・保管されており、ドローンの利用者は、必要な時に必要な数のバッテリーを利用できるようになっている。
バッテリーをシェアすることで、ドローンの導入費用削減や可動の効率化が実現し、品種や地域に応じた適切防除も可能となる。
住友商事グループは、農業用ドローンとバッテリーシェアリングを組み合わせたサービスを、生産者の方々との対話を通じ、農法やニーズに合わせた形で展開することを目指している。また、農業用ドローンに加え、水田センサーや農機の情報システムなどの先端技術を活用し、誰にでも使いやすく、分かりやすいサービスの構築にも取り組んでいく考えだという。
また、全国各地で2019年に3社が防除した面積は1,000ヘクタールを超えており、そこで収集された圃場の画像情報は、生育診断システムの精度向上に役立て利用者に還元される。
ナイルワークス製のドローン「T-19」は、センチメートル単位での機体制御と自動飛行を実現しており、高精度な農薬散布と生育診断が可能。1株ごとに生育を診断して最適な農薬・肥料の量を分析するほか、もみの数を数え、圃場の収量の予測も行う。国産にこだわり、プロペラガードを有するなど、安全に配慮した設計になっている。
宮城県北東部に位置するJAみやぎ登米管内は、古くから米づくりが盛んな地域のひとつで、東側には北上川、中央には迫川が貫流しており、肥沃な登米耕土を形成している。農薬や化学肥料の使用量を半分以下に抑えた「環境保全米」発祥の地であり、水稲作付面積の80パーセント以上で環境保全米を栽培している。
米づくりの副産物(稲わら・もみ殻)を活用した耕畜連携の先進地でもあり、管内全域で循環型農業を実践。環境保全米の副産物を家畜飼料等に活用し、家畜の排せつ物を市内の有機センターで有機質肥料に加工している。肥料は水田に還元され、循環サイクルの中で環境保全米になるという。
<参考URL>
先端農業技術のサービス展開について~ドローンによる大面積防除を実現し、1,000ヘクタール超の水稲生育データを取得~
運用コストの軽減へ
就農者の高齢化や深刻な担い手不足が顕著な問題となっている国内の農業。また生産者にとっては、病害虫や雑草の防除、水位管理などの農作業の負担が課題となっている。その背景を受けて、各研究所や関連企業では農作業の効率化に向けた先端技術の活用が進められており、近年では農業用ドローンが注目されている。
しかしドローン運用には散布面積の拡大と比例し、多数のバッテリーが必要となるため、利用者にかかる経済的負担も大きいことが問題視されていた。そのため本格的なドローンの導入には、運用コストの軽減に力を入れる必要があった。
住友商事グループは、2018年よりJAみやぎ登米と共同で、ナイルワークス製農業用ドローンの導入実証を行っており、2019年にナイルワークス製ドローン「T-19」20台をJAみやぎ登米管内に導入。
また、学校法人三幸学園が運営する飛鳥未来きずな高等学校 登米本校(旧米山高校)の一部を借り受け、ドローンのバッテリーの保管・充電を行う施設「スマート農業センター登米」を設立した。
スマート農業センター登米の活用
同施設では、安全面から温度・電圧・充放電回数を管理しながら給電を行うマクセル株式会社製のインテリジェント・バッテリーが充電・保管されており、ドローンの利用者は、必要な時に必要な数のバッテリーを利用できるようになっている。
バッテリーをシェアすることで、ドローンの導入費用削減や可動の効率化が実現し、品種や地域に応じた適切防除も可能となる。
住友商事グループは、農業用ドローンとバッテリーシェアリングを組み合わせたサービスを、生産者の方々との対話を通じ、農法やニーズに合わせた形で展開することを目指している。また、農業用ドローンに加え、水田センサーや農機の情報システムなどの先端技術を活用し、誰にでも使いやすく、分かりやすいサービスの構築にも取り組んでいく考えだという。
また、全国各地で2019年に3社が防除した面積は1,000ヘクタールを超えており、そこで収集された圃場の画像情報は、生育診断システムの精度向上に役立て利用者に還元される。
ナイルワークス製ドローン「T-19」について
ナイルワークス製のドローン「T-19」は、センチメートル単位での機体制御と自動飛行を実現しており、高精度な農薬散布と生育診断が可能。1株ごとに生育を診断して最適な農薬・肥料の量を分析するほか、もみの数を数え、圃場の収量の予測も行う。国産にこだわり、プロペラガードを有するなど、安全に配慮した設計になっている。
JAみやぎ登米について
宮城県北東部に位置するJAみやぎ登米管内は、古くから米づくりが盛んな地域のひとつで、東側には北上川、中央には迫川が貫流しており、肥沃な登米耕土を形成している。農薬や化学肥料の使用量を半分以下に抑えた「環境保全米」発祥の地であり、水稲作付面積の80パーセント以上で環境保全米を栽培している。
米づくりの副産物(稲わら・もみ殻)を活用した耕畜連携の先進地でもあり、管内全域で循環型農業を実践。環境保全米の副産物を家畜飼料等に活用し、家畜の排せつ物を市内の有機センターで有機質肥料に加工している。肥料は水田に還元され、循環サイクルの中で環境保全米になるという。
<参考URL>
先端農業技術のサービス展開について~ドローンによる大面積防除を実現し、1,000ヘクタール超の水稲生育データを取得~
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