学生発案の「農機シェアリング支援プラットフォーム」、「キャンパスベンチャーグランプリ東京大会」でW受賞

文京学院大学経営学部に在学する宮野豊氏が考案したビジネスプラン『農機シェアリング支援プラットフォーム』が、2019年11月28日に開催された「第16回キャンパスベンチャーグランプリ東京大会」で、奨励賞とオーディエンス賞のW受賞を果たした。

W受賞を果たした宮野豊氏(文京学院大学経営学部4年)

キャンパスベンチャーグランプリとは?

「キャンパスベンチャーグランプリ」は、学生起業の登竜門として1999年に大阪で初開催されたビジネスプランのコンテストだ。

現在は、全国8つの地域(北海道・東北・東京・中部・大阪・中国・四国・九州)で開催されており、書類選考・一次審査の後ファイナリストの中からグランプリが選出される。

東京大会は、関東甲信越地区および静岡県の学生を対象に開催。りそなグループと日刊工業新聞社が共催し、経済産業省関東経済産業局・関東商工会議所連合会・中小企業基盤整備機構関東本部・日本ベンチャー学会等が後援した。

宮野氏の受賞は、170を超える個人、団体の中から最終選考を経て選出に至った。

「農機シェアリング支援プラットフォーム」とは?


農機シェアリング支援プラットフォーム』は、トラクターなど中古の農業機械を活用した、農業機械のシェアリングサービスだ。WEBページから近くにあるトラクター等の農業機械を探し、すぐに操作手順を確認、使用することができる仕組みだという。

所得に関わらず多くの農家が利用できるため、農家間の格差が是正されるとともに、耕作人口が増加することにより、開拓されず放置されている土地を農地に生かすことができるという。

ウズベキスタンへの視察をきっかけに


『農機シェアリング支援プラットフォーム』のアイデアは、宮野氏が文京学院大学独自の教育プログラムである「新・文明の旅」で訪れた、ウズベキスタンでの視察がきっかけだという。

訪問時のウズベキスタン、町の様子宮野氏が訪問したウズベキスタンの町の様子

宮野氏は、訪問したウズベキスタンで「農家間の経済格差は農業生産性の格差」という点に気付き、課題として認識。同国の親日感と、外国産業の誘致に前向きなビジネス環境、現地の学生との対話から『農機シェアリング支援プラットフォーム』を考案したという。

ウズベキスタンで学生と交流する宮野(右)ウズベキスタンの学生と宮野氏(右)

帰国後、宮野氏は経営学部で学んだ事業創造を生かし、また所属する戦略経営研究ゼミナールにおける学びの集大成として『農機シェアリング支援プラットフォーム』のプラン構築を進めたという。

宮野氏のプランは、「YUTAKA Equipment Operation」と題され、ウズベキスタン農家の格差是正を実現する画期的なアイデアとして期待されている。

宮野豊氏のコメント

今回、奨励賞とオーディエンス賞という評価を頂けたことで、ようやくひとつのビジネスアイデアとして成り立つものを提案できたという実感を持つことができました。人々の役に立てる社会化とは何かを考え、創造し続けられる起業家を目指して生きていきたいです。


<参考リンク>
文京学院大学
キャンパスベンチャーグランプリ
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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