農水省公募による「スマート農業実証プロジェクト」2020年度委託事業69件の概要公開
農林水産省は、2019年1月より公募していた「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」および「スマート農業加速化実証プロジェクト」の委託予定先事業を決定し、69件の概要を公開した。
「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」では、ロボット、AI、IoT等の先端技術を活用した「スマート農業」の社会実装を加速化するため、先端技術を生産から出荷まで一貫した体系として導入・実証する取り組みや、現場の課題解決に必要なスマート農業技術を実証する取り組みを、「スマート農業加速化実証プロジェクト」では、最先端の技術を生産現場に導入・実証する取り組みを公募し、委託する。
公募にあたって、2018年9月より全国で説明会等を行い、2019年1月に公募を開始。全国の研究者や農業関係者などを審査員とし、実現可能性や予算計画などを厳正に審査した上で選出している。「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」は平成30年度(2018年度)補正予算にて61億5300万円、「スマート農業加速化実証プロジェクト」は平成31年度(2019年度)予算で5億500万円が予定されている。プロジェクト実施には企業や農家などが組んでコンソーシアムというかたちで実施するものも多く、代表機関には自治体、大学、企業などが名を連ねている。
農業の区分としては、水田作、畑作、露地野菜・花き、施設園芸、果樹・茶、畜産の6部門となっており、水田作は大規模/中山間/輸出用米といった規模や目的により分けられ、さまざまな分野におけるスマート農業の具体的な導入やデータ収集を目的としている。応募総数は252件だった。
一例として、大規模水稲経営に建設機械のブルドーザーとドローンを活用する石川県の例や、日本の人工衛星「みちびき」を活用した株式会社NTTデータの水田営農ソリューション、輸出用米として3年5作の高度輪作による超低コスト生産を目指す岐阜県の例などがある。ほかにも、琉球大学農学部が取り組むサトウキビの精密栽培管理や、株式会社日本総合研究所による小型自律多機能ロボットを用いたナス栽培の機械化、阿蘇のイチゴ栽培と自動選別・パック詰めロボットを活用した経営体系の実現、IoTやドローンを活用したJA山梨のブドウ栽培などがある。
なお、これらのプロジェクトに関係している営農・栽培管理システム等を開発しているICTベンダーや、農機メーカーで実際に開発・実装を担当する技術者に対しては、スマート農業技術を導入し実証で得られた経営及び営農に関するデータを、農水省が進める農業データ連携基盤「WAGRI」に提供することとなっている。
「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」及び「スマート農業加速化実証プロジェクト」について|農林水産省
「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」及び「スマート農業加速化実証プロジェクト」の公募における審査結果について|農研機構(PDF)
官民学で進める「スマート農業実証プロジェクト」とは
「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」では、ロボット、AI、IoT等の先端技術を活用した「スマート農業」の社会実装を加速化するため、先端技術を生産から出荷まで一貫した体系として導入・実証する取り組みや、現場の課題解決に必要なスマート農業技術を実証する取り組みを、「スマート農業加速化実証プロジェクト」では、最先端の技術を生産現場に導入・実証する取り組みを公募し、委託する。
公募にあたって、2018年9月より全国で説明会等を行い、2019年1月に公募を開始。全国の研究者や農業関係者などを審査員とし、実現可能性や予算計画などを厳正に審査した上で選出している。「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」は平成30年度(2018年度)補正予算にて61億5300万円、「スマート農業加速化実証プロジェクト」は平成31年度(2019年度)予算で5億500万円が予定されている。プロジェクト実施には企業や農家などが組んでコンソーシアムというかたちで実施するものも多く、代表機関には自治体、大学、企業などが名を連ねている。
稲作ブルドーザー、栽培ロボットなど、69件が採択
農業の区分としては、水田作、畑作、露地野菜・花き、施設園芸、果樹・茶、畜産の6部門となっており、水田作は大規模/中山間/輸出用米といった規模や目的により分けられ、さまざまな分野におけるスマート農業の具体的な導入やデータ収集を目的としている。応募総数は252件だった。
一例として、大規模水稲経営に建設機械のブルドーザーとドローンを活用する石川県の例や、日本の人工衛星「みちびき」を活用した株式会社NTTデータの水田営農ソリューション、輸出用米として3年5作の高度輪作による超低コスト生産を目指す岐阜県の例などがある。ほかにも、琉球大学農学部が取り組むサトウキビの精密栽培管理や、株式会社日本総合研究所による小型自律多機能ロボットを用いたナス栽培の機械化、阿蘇のイチゴ栽培と自動選別・パック詰めロボットを活用した経営体系の実現、IoTやドローンを活用したJA山梨のブドウ栽培などがある。
なお、これらのプロジェクトに関係している営農・栽培管理システム等を開発しているICTベンダーや、農機メーカーで実際に開発・実装を担当する技術者に対しては、スマート農業技術を導入し実証で得られた経営及び営農に関するデータを、農水省が進める農業データ連携基盤「WAGRI」に提供することとなっている。
「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」及び「スマート農業加速化実証プロジェクト」について|農林水産省
「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」及び「スマート農業加速化実証プロジェクト」の公募における審査結果について|農研機構(PDF)
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