テラドローン、インド州政府の依頼でドローン測量 農地課題解決に貢献

テラドローン株式会社の海外支社のひとつであるテラドローンインドは、インド・マハラシュトラ州の政府関連機関「Maharashtra Krishna Valley Development Corporation」(MKVDC)の依頼を受け、同社のドローン技術を用いて、東京都約2つ分にあたる4200平方キロメートルの土地の測量を完了。ドローンの航空写真によるデータベースを、地質/水質調査データと連携させることで、さまざまな課題解決に貢献している。

今回の測量で撮影した写真から画像処理を行って作成したオルソ画像

ドローンによる航空写真で測量&区画整理

今回の測量では、RGBセンサーを搭載したドローンを活用し、高精度な航空写真を撮影。取得したデータを自社システムで処理解析し、地上解像度(GSD)約2cm/pixel精度の各種成果物を作成し、1085の村を含んだ広大な土地の区画整理を実現した。従来の測量方法と比べると、約2分の1の時間で測量を完了させたことになるという。

また、地質調査や水質調査を行い、ドローンで取得したデータと併せて処理/解析を実施。肥沃な土地が居住地として使用されている場合には農地に変えて農業の効率性を上げるなど、様々な改善策の検討を可能とした。

このような最新テクノロジーを駆使した測量により、灌漑の状況に加え、居住地と農地の境界、栽培されている農作物の種類など、土地に関する多角的な情報を視覚化し、現状の把握を容易にすることに成功している。

測量を実施するテラドローンインド社員

農業用水の徴税にも分析データを活用

実は現在インドでは、農業用水の税金未納が深刻な社会問題となっており、その背景には、インド国内全体の水利用のおよそ8割を農業が占めているという事実がある。

徴税から逃れるために、耕作地としての申請がされていない地域で農作物を栽培している農地も多く存在しており、当然のごとく農業用水に対する徴税も極めて困難。政府にとってこの課題の解決は急務となっていた。

これに対してテラドローンは、今回のドローンを活用した大規模な測量により高度なデータベースを用いて、過去に作成された地図をアップデートし、土地の使用状況や変化も正確に把握できるようにした。

インド政府としても、徴税の対象地域の特定はもちろんのこと、地質や水質に応じた土地に対する徴税額の決定も可能になったという。

テラドローンCEOの徳重氏は「従来、政府は作業員による測量を行ってきたが、データがほとんど残らない上に、人的ミスが生じていた。しかし、ドローンを活用することで、政府は様々な種類の処理解析されたデータを蓄積することができ、将来も活用していくことができる。今後も、ドローンを活用した大規模な測量を行い、各国が抱える問題を解決していきたい」とコメントしている。

ドローンにより取得した画像を処理解析して作成した区画の境界と農地データを重ねて示した地図データ

<参考URL>
テラドローン株式会社

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WRITER LIST

  1. 渡邊智之
    わたなべともゆき。一般社団法人日本農業情報システム協会(JAISA)代表理事、スマートアグリコンサルタンツ合同会社(SAC) 代表/CEO、総務省 地域情報化アドバイザー。大手IT企業に入社し、主に各種センサーによる生育関連データ蓄積及び作業記録アプリ等の開発を主導しつつ、農業法人に飛び込み農業を学ぶ。その後農林水産省でスマート農業推進担当として、政府のスマート農業関連戦略策定や現場の普及促進に努める。慶應義塾大学SFC研究所の研究員や、農林水産省や自治体のスマート農業に関する会議の有識者、座長としても参加。著書に「スマート農業のすすめ~次世代農業人【スマートファーマー】の心得~」(産業開発機構株式会社)がある。
  2. 三好かやの
    みよしかやの。しがないかーちゃんライター。「農耕と園芸」「全国農業新聞」等に記事を執筆。八王子市ユギムラ牧場でかぼちゃの「いいたて雪っ娘」栽培中。共著『私、農家になりました。』(誠文堂新光社)、『東北のすごい生産者に会いに行く』(柴田書店)等がある。http://r.goope.jp/mkayanooo
  3. 山口亮子
    やまぐちりょうこ。フリージャーナリスト。京都大学卒、北京大学修士課程修了。時事通信社を経てフリーに。主に農業と地域活性化、中国を取材。
  4. r-lib(アールリブ)
    これからのかっこいいライフスタイルには「社会のための何か」が入っている、をコンセプトにインタビュー記事やコラムなどを発信するメディア。r-lib編集長は奈良の大峯山で修行するために、毎年夏に1週間は精進潔斎で野菜しか食べない生活をしている。
  5. 水尾学
    みずおまなぶ。滋賀県高島市出身。大学卒業後、電子機器関連業務に従事。2016年に自家の柿農園を継ぐと同時に、IoT農業の実現を目指す会社、株式会社パーシテックを設立(京都市)。実家の柿農場を実験場に、ITを駆使した新しい農業にチャレンジしています。

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