1本足の太陽光パネル架台が登場 ソーラーシェアリングで傾斜地作業や大型農機の利用を可能に

千葉エコ・エネルギー株式会社と株式会社クリーンエナジージャパンは、傾斜地作業や大型農機の利用を可能にした、新しい構造の太陽光パネル架台を開発した。今回の開発は、営農型の太陽光発電設備であるソーラーシェアリングのさらなる普及に向けたもので、両社は「資材や施工コストの削減にも期待できる」としている。

新たに開発された営農型太陽光発電向け架台

設置の自由域を広げ、傾斜地への設置・大型農機などの利用が可能に

ソーラーシェアリングとは、支柱を立てた農地の上部空間で発電を行う太陽光発電設備を指す。

従来型の営農型太陽光発電向け架台
通常のソーラーシェアリングで使用されている太陽光パネルは、藤棚式やアレイ式など架台が一体となった構造が一般的だった。しかし自由度が低いという課題から「大型農機が使えない」「大規模農地での設置が非効率」「傾斜地に設置できない」といった声が多くあったという。

今回新たに開発された架台は、設置の自由域を広げた1本足タイプの製品。従来型では不可能とされた傾斜地への設置や、大型農機、ドローン、自動農機などの利用を可能にしている。

ソーラーシェアリング事業に取り組む千葉エコ・エネルギーでは、「農業生産と再生可能エネルギーの両立は、地域社会の発展に資する取り組み」としており、今後も新しいソーラーシェアリングモデルの提案を図りながら、全国で事業化のサポートを行っていく考えだ。


千葉エコ・エネルギー株式会社
https://www.chiba-eco.co.jp/
株式会社クリーンエナジージャパン
https://www.clenergy.co.jp/

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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