1本足の太陽光パネル架台が登場 ソーラーシェアリングで傾斜地作業や大型農機の利用を可能に

千葉エコ・エネルギー株式会社と株式会社クリーンエナジージャパンは、傾斜地作業や大型農機の利用を可能にした、新しい構造の太陽光パネル架台を開発した。今回の開発は、営農型の太陽光発電設備であるソーラーシェアリングのさらなる普及に向けたもので、両社は「資材や施工コストの削減にも期待できる」としている。

新たに開発された営農型太陽光発電向け架台

設置の自由域を広げ、傾斜地への設置・大型農機などの利用が可能に

ソーラーシェアリングとは、支柱を立てた農地の上部空間で発電を行う太陽光発電設備を指す。

従来型の営農型太陽光発電向け架台
通常のソーラーシェアリングで使用されている太陽光パネルは、藤棚式やアレイ式など架台が一体となった構造が一般的だった。しかし自由度が低いという課題から「大型農機が使えない」「大規模農地での設置が非効率」「傾斜地に設置できない」といった声が多くあったという。

今回新たに開発された架台は、設置の自由域を広げた1本足タイプの製品。従来型では不可能とされた傾斜地への設置や、大型農機、ドローン、自動農機などの利用を可能にしている。

ソーラーシェアリング事業に取り組む千葉エコ・エネルギーでは、「農業生産と再生可能エネルギーの両立は、地域社会の発展に資する取り組み」としており、今後も新しいソーラーシェアリングモデルの提案を図りながら、全国で事業化のサポートを行っていく考えだ。


千葉エコ・エネルギー株式会社
https://www.chiba-eco.co.jp/
株式会社クリーンエナジージャパン
https://www.clenergy.co.jp/

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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