日本有数の生産農家が新型コロナに落ち込む飲食店を支援する「GREAT FARMAERS TO TABLE」発足

一般社団法人APバンクは新型コロナウイルス感染拡大に伴う飲食業界への打撃を受け、飲食店と一般消費者をマッチングする「GREAT FARMAERS TO TABLE」プロジェクトを発足した。

創立メンバーとして、リデン株式会社が運営する農業プラットホーム「agmiru」で活躍する農家の武井敏信氏が参加することを発表した。


リデン株式会社は、SBテクノロジー株式会社が出資する農業ICT企業で、インターネットを利用した農地情報の利活用や農地の斡旋、IoTやAIによる農業サービスの提供を行う。

同社が運営する「agmiru」は、データを活用した確実性の高い農業経営を実現するプラットフォーム。2019年12月に開始された「農家コミュニティ」では、農業現場の課題解決を目的に、若手農家やプロ農家、有識者らによる意見交換が行われているそうだ。

栽培した野菜の95%をレストランや飲食店に直接販売する武井氏のノウハウを活用


プロジェクトの設立メンバーとなった武井敏信氏は、栽培した野菜の95%をレストランや飲食店に直接販売する日本有数の生産農家。

同氏は就農開始時より、直接販売に特化した野菜づくりに取り組み、19年間で350種類を超える野菜を栽培してきた。栽培の過程では「出荷した作物がどのように使われるのか?」を意識し、品種と出荷品質に拘った農業経営を心がけてきたと語る。

現在は、西洋野菜やミニ野菜、色物野菜など珍しい野菜の栽培にも取り組み、年間で140種類以上の品種を生産するほか、新鮮野菜の選び方や野菜の効能、レシピなど、採れたて野菜の美味しさや野菜本来の味を伝えるPR活動も行なっているという。

プロジェクトでは、武井氏が培ってきたノウハウを生かし、飲食店がメニューで使用する食材の生産者情報を「GREAT FARMERS TO TABLE」のポータルサイト内で紹介。
「消費者の食生活がより豊かになる提案を行うことで、生産者と消費者の双方の課題を解決することを目指す」としている。

リデンは、プロジェクトを通じ「一日も早い収束を願い、武井氏と共にできる事をひとつひとつ取り組んでいきたい」とコメントしている。


武井信彦氏(agmiru「農家コミュニティ」ページ)
https://new.agmiru.com/community/FarmerB21?question_id=166
リデン株式会社
https://www.reden.co.jp/index.html
一般社団法人APバンク
http://www.apbank.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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