テラスマイル、「WAGRI」会員向けにセンサーデータを共通化する「RightARM for WAGRI」を無償リリース

農業データの統合・解析ツール「Right ARM」を提供するテラスマイル株式会社は、農研機構が運用する農業データ連携基盤「WAGRI」を利用する会員向けに「RightARM for WAGRI」の無償提供をスタートした。

「RightARM for WAGRI」は、「RightARM」に備わる機能「センサーコンバータ」のAPIをWAGRI向けに公開したもの。同社は、WAGRI会員への提供を通じて、農業経営におけるデータ活用を広く一般に普及したい考えだ。

「Right ARM」は、農林水産省が2017年に実施した「人工知能未来農業創造プロジェクト」を通じて開発された農業用の情報基盤。収穫量や環境センサー、気象データを組み合わせた要因分析ほか各種レポートの作成機能等も備えている。


「Right ARM」は現在、施設園芸や露地野菜、茶の栽培での活用されているほか、今年からは地方自治体が実施する各プロジェクトにも採用された。南九州地区の15の部会・生産者グループを対象に実装と運用を進めているほか、JAグループが実施する指名型JAアクセラレータープログラム「Plant&Grow」にも参加している。



異なるセンサーデータを共通化するツールをWAGRI向けに公開


「WAGRI」に公開されたセンサーコンバータAPIは、仕様が異なるセンサーデータを共通化するツールだ。

これまで農業におけるデータ活用の現場では、メーカー間の仕様の違いから、「結合や加工、データの貼り付け等に時間と手間を要し、本来実施したかった生産者グループ間での情報共有や分析、知見共有ができない」という課題があった。


「Right ARM」のセンサーコンバータは、 この課題を解決するために開発されたツールで、実装すればメーカー間のデータ結合が容易になり、多角的な見える化を図れるほか、特徴抽出等の分析に時間を割けるようになるという。

テラスマイルでは、 「自動的に情報を集め、 戦略的にデータを集計・加工・予測し、 わかりやすく伝える。 それにより地域経済が強くなる。 時代が一歩前に進む。 」をモットーに、農業のデータ活用・デジタル化を推進していく方針だ。

2021年4月からは、新しい働き方に対応するための施策として、サービスメニューの変更も予定している。

RightARM|2021年4月からの新料金プラン

テラスマイル株式会社
https://www.terasuma.jp/
SHARE

最新の記事をFacebook・メールで
簡単に読むことが出来ます。

RANKING

WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
パックごはん定期便