マプリィと福島大学、果樹の画像解析による省力化の共同研究をスタート

株式会社マプリィと福島大学農学群食農学類農業生産学コース果樹園芸学研究室は共同で、モモなどの樹体を撮影した画像と画像解析技術を組み合わせて、樹形の状態の変化を確認する技術の開発に向けた研究を開始した。

果樹栽培の省力化を目指す


マプリィは、地理空間情報アプリ「mapry」を提供する企業。測量、林業、防災、農業、建設など地理空間情報を活用した事業を展開する企業・団体・個人を対象に、特定の地点や区域の情報を示した三次元データを提供しているほか、農業分野では「令和3年度スマート農業実証プロジェクト」の一環として、果樹の生育状況や病害虫被害を把握するリモートセンシング技術の開発・構築を進めている。

福島大学農学群食農学類農業生産学コース果樹園芸学研究室は、果樹栽培の方法や遺伝子情報の分析、品質の向上、収量の安定化を研究する果樹栽培専門の学内研究機関。 放射性セシウムの分配やICT化、生産、流通など果樹栽培に関連したさまざまな研究を行っている。

今回の研究では、福島大学を主体に果樹樹形の解析に関する撮影と画像解析技術を組み合わせて、剪定技術の平易化をはじめ果実の着果負荷や剪定などによる樹形の変化を把握する手法を確立していくという。それらを踏まえて剪定作業や収穫作業を省力化する仕組みづくりとソフトウェアの開発にも取り組む考えだ。


株式会社マプリィ
https://mapry.jp
福島大学農学群食農学類農業生産学コース
http://www.agri.fukushima-u.ac.jp/education/agriculture.html
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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