JAグループが新規事業を創出する場「AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)」開設

2019年5月27日、全国農業協同組合中央会をトップとするJAグループは、新たな事業を創造するオープンイノベーションを実現する拠点として、イノベーションラボ「AgVenture Lab」(アグベンチャーラボ)を東京都千代田区・大手町に開設した。


「次世代に残る農業を育て、地域の暮らしに寄り添い、場所や人をつなぐ」をコンセプトに、 スタートアップ企業やパートナー企業、大学や行政等と協創しさまざまな知見やテクノロジーを活用。新たな事業創出、サービス開発、社会課題の解消を目指す場として活用していく方針だ。

JA全中会長 中家徹氏の挨拶

一般社団法人AgVenture Lab(代表理事 荻野浩輝氏)が運営する同ラボは、JAグループ(JA全中JA全農など)8つの団体の人材から社員を登用・構成している。

オープニングパーティーで社員代表として挨拶をしたJA全中会長の中家徹氏は、
「現在はリスクが高まっている非連続の時代で、破壊的イノベーションが起きている。こうした中でチャンスを見出すため、オープンイノベーションに踏み出すことにした。全国8連の英知を集め、大きなイノベーションを生み出していきたい。スタートアップ企業、行政、大学とともに息の長い協力とオープンイノベーションをJAグループの成長につなげ、社会課題の解決とその先の未来に豊かで安心して暮らせる社会を実現したい」
引用元:農業協同組合新聞 電子版
と決意を述べた。

「AgVenture Lab」(アグベンチャーラボ)のミッション

同ラボは活動を通じた外部企業や団体と連携することで、第一次産業や地方が抱えるさまざまな社会的課題の解決に向け、新たな価値を創出することを目的の柱としている。

AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)が創出する5つのチャレンジ以下の通りだ。
  1. 農林水産業の高度化と効率化
  2. パーキングサービスの高度化と効率化
  3. 食の安全確保とバリューチェーン革新
  4. 暮らしサポートの充実
  5. 都市と地方をつなぐ(地方創生)

東京都のオフィス街に建つビルの9階にあるラボは、メンバー同士が互いの気配を感じながら新たなイノベーションを生み出せるように空間を完全に仕切らないオープンスペースなつくりとなっている。「農業」と「TeC」の融合をイメージし、木やグリーン、曲線を用いると共に、映像や光の演出やスタジオのような空間づくりも行っている。

出典元:農業協同組合新聞 電子版

同ラボは今後イベントなども開催し、コミュニケーションが活発に行き交う場として活用される予定だ。

<参考リンク>
AgVenture Lab (アグベンチャーラボ)HP
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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