キヤノンとベジタリア、画像から生育指標を取得するモニタリングシステムの実証実験を開始

キヤノン株式会社は、農業ソリューションを提供するベジタリア株式会社と共同で農業生育モニタリングシステム「GM-1」を活用した水稲栽培の実証実験を実施した。

農業生育モニタリングシステム「GM-1」

農作物の生育指標をデータ化


「GM-1」は、キャノン独自の画像解析技術とディープラーニングを施したAI診断技術を組み合わせて開発した農業生育モニタリングシステム。

圃場に設置したカメラで撮影した画像から葉色や茎数、草丈など農作物の生育状況の把握に必要な指標を自動で計測してデータ化できるのが特長で、栽培管理の効率化や新品種の開発、気候変動リスクの回避などへの活用が期待されている。

生育指標のデータ化イメージ

今回の実証実験では、AIやIoTを活用した農業ソリューションを提供するベジタリアのサービスを利用する生産者ら協力の下、全国約60カ所の水田を使用して水稲の生育指標をデータ化し、栽培条件や品種による生育状況の違いなどの検証を進めている。

今後は、水稲以外の農作物での活用も視野に、実用化に向けた開発を加速する構えだ。


キヤノン株式会社
https://canon.jp/
ベジタリア株式会社
https://www.vegetalia.co.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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