サンシャイン水族館ら、アクアポニックス技術の確立に向けた取り組みを開始

東京都豊島区池袋にあるサンシャイン水族館と東京都青梅市岩蔵地域の活性化に取り組む一般社団法人Iwakura Experienceは、水耕栽培と水産養殖を組み合わせたアクアポニックス技術の確立を目指す共同プロジェクト「アクアリウムファーム東京」をスタートした。


アクアポニックスは、魚の排泄物を微生物が分解し、植物が栄養として吸収した後、浄化された水が再び魚の水槽に戻る仕組みを利用して農作物を栽培する循環型農業システム。高い生産性と節水効果を生むことから、環境負荷の少ない次世代型の農法として注目を集めている。

アクアポニックスのイメージ

実験用のアクアポニックス設備を設置


「アクアリウムファーム東京」は、サンシャイン水族館が保有する魚の飼育技術とIwakura Experienceが保有する農作物の生産技術を活用して、アクアポニックス技術の確立に必要な知見を共有するプロジェクトである。

プロジェクトでは、サンシャイン水族館の事務所内とIwakura Experienceが活動する敷地内に建てたビニールハウス内の2カ所に実験用のアクアポニックス設備を設置。環境が異なるそれぞれの場所で野菜の生産と魚の飼育を同時に行っていく。

サンシャイン水族館の事務所内に設置されたアクアポニックスの実験用水槽

Iwakura Experienceが活動する敷地内に建てたビニールハウス内のアクアポニックス

両者は「アクアリウムファーム東京」を通じて、サンシャイン水族館の課題である農作物の生産技術とIwakura Experienceの課題である魚の飼育技術の2つを解決したい考えだ。


サンシャイン水族館
https://sunshinecity.jp/aquarium/
一般社団法人Iwakura Experience
https://iwakura-experience.tokyo/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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