シグニファイ、植物育成用LED照明を福島県の農園に導入

シグニファイジャパン合同会社は、株式会社みちのく白河農園のトマト栽培を行う温室に、植物育成用のLED照明「フィリップスグリーンパワーLEDインターライティング」が導入されたと発表した。トマト栽培における冬場の日射量の不足をLED照明で補い、作物の品質・収穫量の安定した周年栽培を目指す。

みちのく白河農園:トマト栽培での使用風景

エネルギー効率が高いLED照明で冬場の日照量不足を解消


シグニファイは、施設用や家庭用照明のほか、IoTに対応した照明などを提供する企業。世界70カ国以上で、「Philips Hue」をはじめとしたフィリップスブランドの製品や、コネクティッド照明システム「Interact」を展開している。   

みちのく白河農園は、農業法人サラダボウルグループが運営するトマト農園。農園のある福島県白河市周辺は、冬場の日射量が少なく冬季の作物を安定的に育成することが課題となっており、LED照明による補光を検討していたという。

この照明システムは、トマト、きゅうり、パプリカ、なすなどの作物を対象にしたもので、エネルギー効率が高く、光の届きにくい植物の中間層や下層にも十分な光を供給することができる。同じ空間で栽植密度を上げることが可能になるため、トマトの品質と味を維持しながら収量の向上が期待できるとしている。

みちのく白河農園 農場長 志田氏のコメント
決断の決め手となったのは、フィリップスブランドとして海外での実績の多さだけでなく、国内の導入実績があることが大きな信頼へとつながりました。また、購入検討時もLED照明の技術や製品の説明、また使い方や効果の説明もわかりやすく安心したことも理由の1つです。

さらに導入後は、LEDの補光についてのレシピサポートがあり非常に助かっています。LED照明を上手に使い、収穫量の増加を目指していきたいです。 LED照明を使っていろいろ試してみたいこともあり、効果を楽しみにしています。

シグニファイでは世界各国の施設園芸栽培の要件や課題に応えるため、「LEDホルティパートナー」という独自のパートナー制度を設けている。その国ごとに根付いた栽培ノウハウ保有者をホルティパートナーとし、LED照明器具の選定や設置、収量シミュレーションや導入後の照明の使用方法などのサポートも提供する。

シグニファイは今後もみちのく白河農園でのプロジェクトに携わり、収量シミュレーションや補光に合わせた栽培管理、生育状況などを見ながら効率の良いLED照明の使用方法についてサポートを行っていくとしている。


ジグニファイジャパン合同会社
https://www.signify.com/ja-jp
サラダボウルグループ
https://www.salad-bowl.jp/#p1 
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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