東急電鉄ら、廃石膏を土壌改良資材として農業に活用する取り組みを推進

東急電鉄株式会社、東急株式会社、東急建設株式会社、東急リニューアル株式会社、株式会社土と野菜および一般財団法人日本土壌協会は、東急電鉄と東急が実施した田園都市線駒沢大学駅リニューアル工事などで発生した廃石膏を、土と野菜が連携する4戸の農家に土壌改良資材として導入する取り組みを進めている。

2025年に小麦や米の収穫を行い、品質や安全性の検証を完了し、問題ないことを確認。2026年1月24日には、収穫した米を配布するイベントを開催した。


品質や安全性に問題がないことを確認


東急電鉄らが行う廃石膏を土壌改良資材として活用する取り組みは、2024年3月に6者で締結した「持続可能な循環型社会の実現に向け、建築工事で発生する廃石膏の有効活用ならびに新たな資源循環の仕組みづくりに向けた包括連携協定」に基づき行っているもの。

廃石膏とは、建築工事で石膏ボードを加工する際に生じる端材。廃石膏に含まれる硫酸カルシウムは、農作物に必要不可欠な養分として活用が可能だ。

発生した廃石膏の石膏ボードへのリサイクルは行われているが、6者はさらなるリサイクル方法の拡大を目指し、廃石膏を粉砕して石膏粉にし、土壌改良資材として農業用土壌に散布する取り組みを進めている。
 
各者の役割

廃石膏に含まれる硫酸カルシウムによって、農作物の収穫量減少・品質の低下の原因となる硫黄欠乏を予防し、農家が抱える課題の解決と産業廃棄物の削減の仕組みづくりを目指すという。

建築工事で排出する廃石膏の有効活用ならびに資源循環の仕組みづくりスキーム

連携・協力事項
  • 廃石膏を活用した土壌改良資材の精製に関すること
  • 土壌評価基準の見直しに関すること
  • 廃石膏を活用した土壌改良資材を農家に展開する資源循環の仕組みづくりに関すること


2026年1月24日には、収穫した米を配布するイベントを田園都市線用賀駅で開催。約500名が来場し、イベント後のアンケートに回答した57名のうち約9割の人が「いつもよりおいしい」または「いつもと変わらないおいしさ」と回答した。

東急電鉄らは今後も、同協定の社会実装に向けた取り組みを継続し、持続可能な循環型社会の実現を目指すとしている。


東急電鉄株式会社
https://www.tokyu.co.jp/
東急株式会社
https://www.tokyu.co.jp/company/
東急建設株式会社
https://www.tokyu-cnst.co.jp/
東急リニューアル株式会社
https://www.tokyu-renewal.co.jp/
株式会社土と野菜
https://tsuchitoyasai.co.jp/
一般財団法人日本土壌協会
https://japan-soil.net/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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