みずほリースら、有機野菜生産者向けに農機のサブスクサービスを開始

みずほリース株式会社と五十鈴ビジネスサポート株式会社は、有機農業に取り組む生産者に向けた農機のサブスクリプションサービスの提供を開始した。


シェアリングによって保管やメンテナンスの手間からも解放


みずほリースは、リースや割賦といった「モノ」にかかわるファイナンスを中心に、法人向け総合金融サービスグループとして国内外で事業を展開する企業。

五十鈴ビジネスサポートは、自動車・家電・OA機器等に活用される素材を供給する商社である五十鈴株式会社の子会社。生産者が直接または個別に配送していた有機野菜物流について、複数の生産者を取り纏め、産地から大型トラックやフェリーを活用した集約物流スキームに変更することで、物流面から有機野菜の普及拡大への取り組みを推進している。

みずほリースは、こうした五十鈴の取り組みに賛同し、金融面から有機野菜の普及拡大をサポートすべく、生産者向けに農機のサブスクリプションサービスの提供を開始した。

同サブスクリプションサービスでは、必要な農機を生産者間でシェアリングし、請求料金を利用量に応じた従量制とすることで、利用者の負担軽減を図るという。


有機野菜の生産は、環境への負荷をできる限り低減した農業として国の後押しもあることから、今後ますます拡大していくことが予想される。一方で、生産者側の悩みや課題、有機野菜を販売する小売事業者側の悩みや課題がそれぞれ存在しているという。

また、新規就農者や有機転換を検討する農業従事者にとって、生産技術、物流機能、販路の問題などが非常に高い参入障壁になっているのが現状だ。

新規就農者や有機転換を検討する農業従事者が本サービスを活用することで、対象資産の初期投資を抑えられ、その他の必要な投資に資金を振り向けることができるほか、農機の保管やメンテナンスの手間からも解放され、より一層生産活動に専念できるようになるという。

両社は、それぞれが有する専門分野での強みを活かし、有機農業のさらなる発展に貢献していくとともに、健康で豊かな社会の実現を推進するとしている。


五十鈴株式会社
https://www.isz.co.jp/
みずほリース株式会社
https://www.mizuho-ls.co.jp
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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