徳島県と台湾の企業団体が経済・文化・観光・農村振興相互協力を目的にMOUを締結

徳島県の企業団体と台湾苗栗台中地域の企業団体は、 経済・文化・観光・農村振興相互協力を目的にMOUを締結した。

2024年8月9日に開催された締結式では、台湾中部と徳島県の企業や民間組織が参加し、日本と台湾の友好的な交流と産業の相互協力について意見交換が行われた。

MOU締結式 締結団体の集合写真

日本と台湾 14の団体が相互協力覚書を締結


日本と台湾の14の団体によるMOUの締結により、両国の農村振興、国際的なマーケティングと宣伝の機会を活用し、さらに盤石で長期的な協力関係を構築することを目指す。また、産業の面だけでなく、観光や文化の面でも双方向の発展が期待されている。

MOU締結組織一覧
・苗栗市農会
・公館郷農会
・霧峰区農会
・樹生ワイナリー
・徳島県酒造組合
・徳島港湾荷役株式会社
・台湾観光旅行業交流協会
・祺峰レジャー事業株式会社
・馨樂旅行社
・株式会社ときわ
・株式会社エアトラベル徳島
・苗栗県観光協会
・台湾珈琲研究室
・四究会

今回の締結式に先駆け、「天茶地酒(てんちゃちしゅ)」という新ブランドが誕生している。名称の由来は、中国の老子の「道徳経」の中の天長地久(てんちょうちきゅう)に起因しており、「自己のためではなく存在するが故に、永遠に生存できる」ことを意味しているという。

国境を超えた2つの地域が手を組むことで、それぞれの長所を活かした新しい商品を開発し、それを世界に展開していくことを目的にこのブランドを立ち上げた。


台湾東部の花蓮県吉安郷は、日本の統治下にあった明治時代以降、徳島県の吉野川流域から多くの人が移住したことから「吉野村」と呼ばれていた。日本統治時代の花蓮吉野村で酒米として生産されていたお米「吉野一号」は、当時重要な農作物だったという。

台湾の霧峰農会ワイナリーは、花蓮の農業改良場に保存されていた吉野一号の種籾を使い、2013年から少量で栽培を始め、自家採種しながら徐々にその生産量を増やしてきた。その吉野一号を使って台中で作られたお酒「瑞光吉野」が2024年に誕生し、今回のMOU締結のタイミングで発売が開始されている。


天茶地酒(てんちゃちしゅ)プレスリリース
https://www.atpress.ne.jp/releases/406335/att_406335_1.pdf

台湾MOU締結組織
https://www.atpress.ne.jp/releases/406335/att_406335_2.pdf
日本MOU締結組織
https://www.atpress.ne.jp/releases/406335/att_406335_3.pdf
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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