PIXTAが機械学習用「野菜画像データセット」を販売開始、日本で一般的な野菜40種を提供

ピクスタ株式会社が運営する写真・イラスト・動画・音楽素材のマーケットプレイス「PIXTA」は、機械学習用画像・動画データ提供サービスとして、日本国内で生産・出荷量の多い野菜40種を集めた「野菜画像データセット」の販売を開始する。


農業・食品分野のAI開発に貢献


近年、食品分野においてもAIを活用した画像認識や品質管理、需要予測といった技術の開発が進み、農業・流通・小売など幅広い分野での応用が拡大している。

こうした技術開発には、対象となる国や地域で一般的に流通している野菜の画像を、バリエーション豊かに学習させることが求められる。しかし、海外のオープンデータや自主撮影により野菜画像を入手することは可能な一方で、日本国内で撮影されたデータは十分にそろっておらず、特にPoCフェーズなど限られた予算の中で手軽に入手できるデータセットが不足しているのが現状だ。

そこで、PIXTAは独自のクリエイターネットワークを活かし、日本で生産量の多い野菜を中心に国内で撮影された画像データを収集し、機械学習用のデータセットとして提供する。

具体的には、生育状況のモニタリングや収量予測、スマート家電における食材認識機能の開発や食品管理・在庫管理システムにおける自動識別、食材画像を活用したレシピ提案機能の開発などへの用途が想定されている。

画像サンプル

日本国内で生産・出荷量の多い野菜40種類 各50点
だいこん、にんじん、ジャガイモ、さといも、かぶ、ごぼう、れんこん、やまのいも、はくさい、キャベツ、ほうれんそう、レタス、ねぎ、小松菜、ちんげん菜、ふき、みつば、しゅんぎく、水菜、セロリ、アスパラガス、カリフラワー、ブロッコリー、にら、にんにく、きゅうり、茄子、トマト、ピーマン、かぼちゃ、スイートコーン、さやいんげん、さやえんどう、グリーンピース、そらまめ、えだまめ、メロン、いちご、すいか(※収穫前、収穫後など野菜の状態は様々。加工、調理がされている野菜画像は含まない)

なお、提供されている画像は、撮影者から機械学習用データ活用の許諾を取得しており、商用利用も可能だ。

PIXTAは、今後もAI開発の現場で必要とされるデータを迅速かつ的確に提供し、日本国内における技術発展を支援していくとしている。

サービス概要

「野菜画像データセット」
データ数:2000点
価格:19万8000円(税込)
撮影場所:日本国内
構図:俯瞰(垂直・水平)、正面・左右真横からの画角などさまざま
購入方法:機械学習用画像・動画データセット提供サービスサイトの「お問い合わせ」より希望のデータを選択して連絡


機械学習用画像・動画データセット提供サービス
https://pixta.jp/machinelearning-dataset

ピクスタ株式会社
https://pixta.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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