ヤマハ発動機、自動飛行を可能にした農業用ドローン「YMR-08AP」を発売

ヤマハ発動機株式会社は、農業用ドローンの新たなラインナップとして、自動飛行を可能にした新モデル「YMR-08AP」を2020年3月に発売した。
メーカー希望小売価格は、206万2,500円(税込み※送信機や基準局モジュール、専用充電器などを含む)で、初年度の販売台数目標を50台としている。


同社では、製品の開発・販売のみならず、スマート農業支援プラットフォームである「Yamaha Motor Smart AgriculturePlatform(YSAP)」を展開しており、スマート農業に取り組む他の企業との提携を通じ、生育状況に応じた防除追肥作業の計画管理を提供していく考えだ。

オートパイロットによる自動散布機能と農業に特化したアプリケーション「agFMS」を使用


YMR-08APは、オートパイロットによる自動散布機能と農業に特化したアプリケーション「agFMS」を使用した高性能・高機能モデルだ。
同社が2019年3月に発売した「YMR-08」モデルと同様、1フライト/1ヘクタールの連続散布を可能にしており、散布ルートの自動生成や飛行軌跡の保存もできるという。

YMR-08APは、液剤散布装置の散布幅を4mから5mに、散布速度を15km/hから20km/hに、変更することで散布性能の向上を図っているほか、幅広い適用剤の散布が可能な粒剤散布装置の取り付けも可能としている。

タンク容量は10Lで、フライト時の機体寸法は最大で全幅2,181㎜×全長1,923㎜。最大離陸重量は27㎏以下で散布速度は13~20㎞/hとのこと。GPSによる制御が不可能になった際にはホバリング飛行で危険を回避できる。

同社では、YMR-08APの発売とあわせ対象バッテリーのレンタルサービスも開始しており、年/1回の品質チェックやメンテナンス通じ、性能をフルに活用した稼働と維持コストの削減を実現していく考えだ。



ヤマハ発動機株式会社
https://www.yamaha-motor.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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