Square RootsとSilalが協力協定を締結、気候変動に対応したスマート農業を推進

米国で次世代の屋内農業プラットフォームを展開するSquare Rootsは、気候変動に対応したスマート農業を推進するため、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビの最先端農業研究拠点「Silal’s Innovation Oasis(以下、iO)」との協力協定を締結した。

今回の提携で、Square Rootsのテクノロジー・プラットフォームが、気候変動や極端な気象条件の影響を受けずに、世界中のあらゆる場所で高品質な食料を安定生産できることを示す。

(左から)Square Roots 共同創業者 兼 CEO トビアス・ペグス氏、Square Roots 共同創業者 兼 エグゼクティブチェア キンバル・マスク氏、ADQ エグゼクティブディレクター スヴェト・ヴァラジャコフ氏、Silal グループCEO ダーフェル・アルカシミ閣下

気候変動などの影響を受けない食料安定生産へ


Square Rootsは、気候変動や異常気象、高齢化といった農業が抱える課題を解決するため、AIを活用した屋内農業の普及に取り組む企業。2025年には、アジア初の拠点としてSquare Roots Japanを立ち上げている。

今回の提携では、Square Rootsが保有する「モジュール式環境制御型農業技術」と「AIを活用した栽培システム」を利用し、砂漠気候という環境下での食料安全保障の強化を目指す。

具体的には、iOの敷地内に、クラウド接続されたAI搭載型の研究施設を設置し、砂漠適応作物や低光量品種の並行試験を行う国家的な実証実験の場を構築。エネルギー消費を最大40%削減する屋内農業技術の開発と実証を行う。

また、太陽光発電で稼働可能なシステムの開発や、Square Rootsの「次世代ファーマー育成プログラム」を現地の科学者や生産者向けにローカライズして提供する。

Square Roots USAファーム内の様子

Square Roots Japanにおいても、実証されたテクノロジー(省エネ技術やAI栽培管理)を日本の気候・環境に合わせてローカライズし、国内パートナー企業と共に、持続可能な農業ソリューションの社会実装を加速させていくとしている。

(左から)Square Roots 共同創業者 兼 CEO トビアス・ペグス氏、Square Roots 共同創業者 兼 エグゼクティブチェア キンバル・マスク氏、Silal グループCEO ダーフェル・アルカシミ閣下、ADQ エグゼクティブディレクター スヴェト・ヴァラジャコフ氏

アメリカ、日本、UAEを結ぶ国際協業ネットワーク

シラル・グループCEO ザーフェル・ラシド・アル・カシミ閣下のコメント
「この提携は、世界クラスの農業イノベーションをアブダビにもたらすものです。最先端の研究、AI主導のツール、そして農業従事者の育成を統合することで、我々は持続可能な食料生産を加速させ、将来の世代のために農業セクターの強靭性を強化していきます」

Square Roots 会長 Kimbal Musk(キンバル・マスク)氏のコメント

「イノベーション・オアシスとのパートナーシップは、乾燥地帯における農業の未来を再定義するものです。アブダビの先見性のある農業ビジョンと私たちの技術を組み合わせることで、食料安全保障と資源効率における解決策を加速させ、UAEおよび世界中の砂漠地域の農家を支援するスケーラブルなモデルを提供します」


株式会社Square Roots Japan
https://squareroots.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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