マイナビ農業、若手農業経営者を対象とした「Farmer’s Head47」を開催

株式会社マイナビは、47都道府県の若手農家経営者を対象に、学びとつながりを提供するイベント「Farmer’s Head47」を2026年3月5日(木)に神田明神ホールで開催した。


農業課題への実践的な解決策や新しい視点を共有


日本の農業は、担い手の高齢化や耕作放棄地の増加、気候変動による生産リスクの拡大など、構造的な課題に直面している。農林水産省の統計では、基幹的農業従事者の平均年齢は69.8歳と過去最高を更新し、40歳以下の若手農業者は全体の約10%未満に留まっているという。

一方で、近年はテクノロジー導入やブランド化、輸出強化など、新たな挑戦を行う若手農業者が全国で増加しており、地域の農業を牽引する若手リーダーの存在は、産地の持続可能性を左右する重要な要素となっている。

そこでマイナビ農業は、全国で培ってきた農家との人脈を活かした「Farmer’s Head47」を開催した。

全国の農業の未来を担う次世代リーダーが集結し、農業課題に対する実践的な解決策や新しい視点を共有し合い、農家の可能性を広げることを目的としている。

トークセッションの様子

プロジェクトピッチの様子

ワークショップ、懇親会の様子

第1部のプログラムでは、農業経営の成長戦略や事業判断、スタートアップの挑戦事例などをテーマにしたトークセッションを通じて、参加者それぞれが自身の経営課題と向き合い、今後の展望を検討。また、参加者同士の交流を通じて、互いに刺激を受け合い、励まし合える関係性が生まれるなど、農業の未来を担う仲間づくりの場としても機能した。

さらに、第2部のブログラムでは農家自らが発案したプロジェクトピッチを実施し、ロス削減や雇用課題といった現場発のテーマが共有され、地域や立場を越えた連携の可能性について活発な意見交換が行われた。

参加した農家からは「同世代で農業に真剣に向き合う方々の取り組みや考えに触れ、大きな刺激を受けました」「こうした交流の機会は貴重で、自身の今後の経営を考えるうえでも非常に参考になりました」といった声が寄せられたという。

【当日の内容】
トークセッション
1.「次世代農業スタートアップ経営のリアル~Oishii Farmの挑戦とグローバルで見た日本の農業の魅力~」
登壇者:Oishii Farm株式会社 日本支社長 鈴木正晴氏
2.「農業経営の選択と転機~ロピアへの株式譲渡にみる成長戦略~」
登壇者:株式会社アグリマインド 代表 藤巻公史氏
3.「事業を伸ばす経営判断~日本農業に学ぶ、連携による新展開~」
登壇者:株式会社日本農業 代表取締役CEO 内藤祥平氏

農家主導プロジェクトピッチ
1.「産地の“表現力”を ダイレクトに収益化する-次世代のブランディング・チャンネル構築に向けて」
発案者:ロックファーム京都株式会社 代表取締役 村田翔一氏
2.「農家同士で助け合う 地域横断型スポット雇用構想」
発案者:フリーランス農家 小葉松真里氏

登壇者・発案者プロフィール



Oishii Farm株式会社 日本支社長 鈴木正晴氏
ライフサイエンス・ヘルスケア領域でグローバルに経営と事業変革を担ってきたプロフェッショナル。米系医療機器メーカー、デロイトトーマツコンサルティング、ジョンソン・エンド・ジョンソンにて、戦略策定からM&A後の事業統合、組織改革までを主導。前職では西本Wismettacホールディングスで世界規模の新規事業開発を牽引。2024年よりOishii Farmに参画し、日本法人社長に就任。


有限会社アグリマインド 代表取締役 藤巻公史氏
1982年山梨県生まれ。法学部卒業後、アパレルメーカーに従事。海外移住を志して渡豪し、多様な価値観とビジネス環境を体感する。2013年に有限会社アグリマインドへ入社。2016年より代表取締役に就任。地域農業の高度化と持続可能な事業モデルの構築を牽引している。


株式会社日本農業 代表取締役CEO 内藤祥平氏 
慶應大学法学部在学中に鹿児島とブラジルの農業法人で修行。イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校農学部での1年間の留学を経て、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。日本支社の農業セクターのメンバーとして活動する。2016年11月に株式会社日本農業を設立。


ロックファーム京都株式会社 代表取締役 村田翔一氏
農家の4代目。10年間、消防士として勤めた後に2018年に就農。2019年、実家である村岩農園を引き継ぐ形でロックファーム京都株式会社を設立。九条ねぎ、独自ブランドであるホワイトコーン「京都舞コーン」、いちご「あざといちご」などを栽培している。


フリーランス農家 小葉松真里氏
土地や家を所有せず全国を渡り歩く「フリーランス農家」として、これまでに300件以上の農家と関わりながら、日本各地の農作業を手伝い、農業の現場と課題を発信している活動家。2019年に独自の働き方を確立し、農泊や体験イベント企画、講演、メディア執筆、農村地域の課題解決支援など多岐にわたるプロジェクトを手がける。著書『フリーランス農家という働き方』を出版。


株式会社マイナビ コンテンツメディア事業本部 農業活性事業部 事業統括部長 伊藤槙吾氏のコメント
本イベントは、全国の若手農業経営者が世代や地域を越えて横のつながりを築き、農業者自らの発信によって新たな事業やプロジェクトが生まれる“きっかけ”を創出することを目的に企画いたしました。 マイナビはこれまで、就職・転職をはじめとしたさまざまな人生ステージにおいて、新たな出会いの創出を通じ、人と社会の可能性を広げる取り組みを行ってまいりました。

本イベントにおいても、その知見とネットワークを活かし、農業の未来を担う若手農業経営者の挑戦を後押ししたいという想いから企画の実施に至りました。 私たちマイナビ農業は、農業界に少しでも貢献し続けることを使命として取り組み、生産者の皆さまとともに、持続可能な日本の農業の発展に貢献してまいります。


マイナビ農業
https://agri.mynavi.jp/
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WRITER LIST

  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
  4. 鈴木かゆ
    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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