自動運転で田植え可能な密苗田植機「YR-Dシリーズ オート仕様」発売

ヤンマーアグリ株式会社は、ディーゼルエンジン搭載の密苗田植機「YR-Dシリーズ」の追加仕様として、自動直進と自動旋回機能を装備し、誰でも熟練者なみの高精度作業ができる「YR8Dオート仕様」を2月1日に発売する。

▲YR8D オート仕様

近年、農地の集約による経営の大規模化や、就農者減少・高齢化による人手不足といった課題を抱える農業分野において、ICTを活用した作業効率化が求められている。そこでヤンマーアグリは、長時間作業の疲労軽減の実現と高精度作業を可能にしたオート田植機を、ラインアップに追加した。

「YR8Dオート仕様」は、「オート/ロボットトラクター」に続く自動運転技術「SMARTPILOT」シリーズの第2弾となる、ICT技術で農作業の効率化・省力化に貢献する農業機械として開発。自動運転ユニットを共通化し、田植機に適したプログラムを設定することで、高い精度の自動化を実現している。

主な特長

(1)ほ場や作業者の条件・使い方に合わせて選べる2モード

「直進モード」では、直進のみを自動で、旋回などの運転操作は手動で行います。「オートモード」では、自動直進に加え、旋回にともなうハンドル操作と植付部の昇降などの操作を自動で行います。
これらのモードは、ほ場条件や作業者のスキル、作業内容に応じて設定することができます。

▲直進のみを自動で行う「直進モード」イメージ(左)、自動で作業を行う「オートモード」(右)

(2)タブレットにより簡単・安心な操作を実現

防塵・防水性に優れた10.1インチのタブレットを採用。タブレット内の情報はアイコンやイラストで表示し、作業領域や経路作成、運転中の軌跡確認などを簡単に行えます。

▲タブレットでの操作・設定画面

RTK-GNSS(Real Time Kinematic – Global Navigation Satellite System)を活用し、GNSS衛星からの電波により位置情報を取得し基地局からの補正情報を受信することで誤差数センチの作業が可能です。オプションでヤンマー独自の基地局を設置することで高い精度での補正情報取得が可能になります。

▲GNSS衛星と基地局を活用した高精度位置情報取得

(3)密苗との相乗効果による更なる省力化
密苗は、慣行栽培とほぼ同じ管理方法で、規模や地域、品種に関わらず、収量も慣行と同等を確保することが可能です。今までと同じ面積を少ない育苗箱で植えることができるため、育苗箱や培土などの資材費を削減でき、播種や苗運びにかかる時間の短縮や、人件費、重労働による身体的負担の軽減に貢献します。自動操舵と密苗技術の相乗効果による革新的な省力化で、スマート農業を実現します。

▲オート田植機YR8D,Aによる密苗植付作業

密苗田植機「YR8D オート仕様」
■発売日:2019年2月1日
■商品価格:395万5000円~554万5000円(税抜、メーカー希望小売価格)
■販売目標:初年度200台

<参考URL>
ヤンマー株式会社
YR8D オート仕様

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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